7月2日。今日はうどんの日
7月2日は香川県生麺事業協同組合が制定したうどんの日。7月2日から7月7日ごろまでは半夏生(はんげしょう)と言われ、農家においては田植え終了の時期となる。讃岐地方では半夏生に田植えや麦刈りの労をねぎらい、うどんを食べる風習があり、それにちなんで「うどんの日」が制定された。
1.7 mm以上が「うどん」
機械製乾めんの名称は、そばおよび干し中華めんを除き、小麦粉を主原料とした「めん」は、めん線の太さによって名称が異なる。 そのうち太い「めん」がうどんで、長径を1.7 mm以上に成形したものと乾めん類品質表示基準で規定している。
乾めんのうどん生産量の多い上位3県は、香川、群馬、茨城である。香川県は県民一人あたりの「めん」生産量が全国一の産地で、 讃岐うどんの名で全国に知られている。
香川県は、歴史的に「めん」に 適した品質のよい小麦と塩の生産地であったことが大きく関係しているようだ。讃岐うどんは、「めん」の色は白く、その点でやや色のくすんでいる群馬県の上州うどんとは対照的であるといわれてい る。
群馬県では比較的良質の小麦がとれ、太打ちの上州うどん、今日ではお切り込みうどんとしてよく知られている関東のうどんの産地 である。その代表的なうどんが、榛名(はるな)山麓の水沢観音の門前に店が軒を並べ食べさせてくれる水沢うどんである。ただし、太い上州うどん・お切り込みうどんを正統派とすると、これはやや細ぶりの異端なうどんといっても よい。
水沢うどんは、古くから伝わる技法を守り、練った生地を一晩ねかせてから細く切り、めん線を竿につるして半日戸外で干す。できあがったうどんはやや透けてみえ、コシの強いのが特色である。これは生地の練り方や当地の水質などによるものと考えられている。山菜をつけて食べるのが一般的で、ゴマだれなどを添えることもある。
同じ関東の茨城県もうどんの生産が多いが、残念ながらこれといった名産品といわれるうどんはない。その他、名のあるうどんをあげると、秋田県の稲庭うどん(手延べ干しめん)がある。300年以上の歴史を誇り、手延べ製法を受け継ぐ手延べうどんである。稲庭うどんの特徴は、ゆで上がりが早く、煮くずれがせず、乳白色のつるつるした光沢をもち、機械製乾めんおよび手延べ干しめんのうち、価格が一番高い。これは、製品歩留まりが30%程度と低く、製造日数がかかるといったところから、このことが価格に反映しているのではといわれている。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:全国乾麺協同組合連合会 安藤剛久))