メニュートレンド:惣菜ビュッフェに脚光 「地球の恵みと炎 品川シーサイド店」
いま惣菜ビュッフェレストランが熱い。ショッピングモールへのテナント出店も相次いでいる。前にはやった焼き肉食べ放題や、いまだ根強い人気のサラダバーとはどこが違うのか。老若男女をひきつける新たな魅力とは。
「グルメドール」などファミリーレストランを展開している(株)イオンイーハートは、昨年11月、東京・品川シーサイドのオーバルガーデン内に新業態のビュッフェレストラン「地球の恵みと炎」2号店をオープン。平日はサラリーマン、週末は家族連れを中心に幅広い層から支持を集めている。ビュッフェのコースと価格は、ランチ80分(1500円)、ランチ45分(1050円・土日祭日除く)、ディナー(1800円)。すべて料理、ソフトドリンク、デザート込み。
「定番和惣菜中心に随時30種の料理を提供。折々にこだわりの有機野菜を取り入れ、味付けは薄味を心掛けている」(関谷義道・業態開発部長)。春のメニューでは「ブリ大根煮」「菜の花の酢味噌和え」「小アジの南蛮あんかけ」が人気。ディナータイムにはフランスの地方の惣菜も並ぶ。
デザートコーナーでは、滝のように流れるチョコレートファウンテンで、女性にとって夢のようなオリジナルスイーツ作り体験の演出も。ドリンクも、夏季には世界のビールを月替わりで提供する計画など、各地の味をそろえている。
ビュッフェの温惣菜コーナーにはドーム型のチェーフィング(保温器)がずらり。シチュー系は65度、パスタ類も50度と熱々で提供。調理はスチームコンベクションオーブンを導入し、少量多種類の作りたてに対応している。
食育活動にも力を入れ、店頭でも「5ADAY(野菜・果物摂取による健康増進運動)」の訴求や、野菜の魅力を伝える丁寧な取り組みが光る。
100坪のゆったりした店内は、モダンなインテリアでコンセプトごとにゾーニング。「海」「森」「大地」をイメージした癒やしの空間となっている。
「以前の“モトを取る”的食べ放題ではなく、いまは“好きなもの、体に負担のないものを、幅広い選択肢の中から選び、自分にあう量だけ盛り取る”スタイルが求められている。団塊世代にマッチする、温野菜を中心としたメニュー展開やサービスを今後さらに追求する」(同社)。昨年は東京都あきる野市にもオープン。2007年4月には同・板橋区、愛知県春日井市に進出する予定。
◆「地球の恵みと炎 品川シーサイド店」/店舗所在地=東京都品川区東品川4─12─6、オーバルガーデンB1階、電話03・5769・2047)営業時間=午前11時~午後4時、5時~11時/席数=140席/平均客単価=1500円