アジア食産業の未来を託すプロジェクト ASEAN諸国で人材育成
食産業におけるASEAN諸国の大学と連携した人材育成プロジェクトが、2015年からASEAN事務局主催、農林水産省とASEAN食産業人材育成協会(略称アフ)の協力により進められています。
●官民連携、イオンも参加
このプロジェクトは、日本企業の協力を得て官民連携で行われ、イオンも参加しています。
日本の食産業の海外展開は、現在アジア市場を中心に本格化し、アジアにおける現地法人数も増加していますが、アジア現地の食産業の特性は、(1)情緒的価値(各国食文化差異)が重要視されること、(2)嗜好は地域・都市レベルで異なること、(3)大多数が中小企業で構成されること–などの課題があります。多様な食に対する価値観が、日系食品関連企業の現地ビジネス展開において、大きな障壁となっています。
●寄付講座を実施
このような課題を解決するために、現在日本はASEAN諸国と連携して、現地で食の人材育成プロジェクトを実施しています。
現在進行中のプロジェクトは、大きく分けて2つの内容があります。1つは人材育成。日本企業から講師を派遣して、ASEAN諸国の大学で寄付講座を実施。ASEAN諸国の学生に日本式フードバリューチェーンについて講義しています。
もう1つは人材採用。寄付講座を実施した大学で、学生に対する日系企業への就職支援活動を行っています。
●学生たちに未来の食産業を託す
現在、寄付講座が開講されている大学は、カセサート大学(タイ)、ボゴール農科大学(インドネシア)、プトラマレーシア大学(マレーシア)、イエジン農業大学(ミャンマー)、ベトナム国立農業大学(ベトナム)、シンガポール国立大学(シンガポール)、ビサヤス州立大学(フィリピン)の7大学。
ASEAN主要大学で寄付講座を学んだ学生たちが、各地域の食産業の未来の担い手として活躍する日を願っております。