9月11日。今日は「トリスを飲んでHawaiiへ行こう!」のキャンペーンが始まった日
1961年(昭和36年)9月11日、寿屋(現・サントリーホールディングス)がトリスウイスキーを購入すると抽選でハワイ旅行へ行けるキャンペーンをスタートした。当時は海外旅行が自由化されていなかったため、当選者は1964年4月の海外旅行自由化実施後にハワイへ旅立った。
戦後、みるみる消費量が伸びたウイスキー
わが国では1924年に寿屋(現・サントリーホールディングス(株)) が日本初のモルトウイスキー蒸留所で蒸溜を開始し、その後、大日本果汁(株)(現 ニッカウヰスキー(株))などが参入、現在は十数社がウイスキーの生産を行っている。製造法も製品のタイプもスコッチウイスキーに近い。
戦前は一部の愛好者にのみ飲まれていたが、戦後ウイスキーを中心に洋酒の需要は爆発的な伸びを示した。課税移出量(Alc 40%換算)は1980年代をピークに2007年には5.9万klまで減少した。しかし、最近のハイボール人気にともない回復し、2011年の課税移出数量は約8.0万klとなり、4年間で約35%増加した。長期間低落傾向にある酒類が多いなか、例外的な増加を示している。
また、輸入ウイスキーの課税移出量は2010年は約1.5万klであった。
イギリスにおいては、スコッチウイスキーの国内消費量は漸減している一方、輸出量は増加しており、純アルコール換算で2001年には28万klであったが、2011年には 35万klに達し、国内の消費量の実に14倍が海外へ輸出されたことになる。輸出量は34%はEU(イギリスを除く)が占め、とくにフランスへのスコッチウイスキー輸出量はアメリカより多く、世界一である。日本は1983年には4番目であったが2011年には14番目となっている。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:東京農業大学 徳岡昌文))