1月15日。今日はフードドライブの日
1月15日は株式会社カーブスジャパンが制定したフードドライブの日。フードドライブとは、缶詰やレトルト食品など長期保存が可能な未開封の食品を経済的な理由などにより食べることに困っている家庭に届ける奉仕活動のこと。日付は115(いいごはん)に由来する。
殺菌剤、合成保存料を添加せずとも長期保存ができるレトルト食品
レトルト食品は、食品を容器に詰め、外から細菌が浸入できないように密封した後、100℃以上の高温で殺菌して容器内食品に付着した細菌を殺滅している。この製造過程は缶詰とあまり変わりがない。違いは、缶詰が金属容器を使うのに対して、レトルト食品は金属容器の代わりに軟包装袋または半剛体の成形容器を使用しているところにある。容器の違いがあるので、密封および加熱殺菌の方法が異なり、製造の全工程でピンホールや破裂の原因となる強い衝撃を与えないよう、取り扱いに注意する必要がある。
食品を軟包装袋に充填し、フィルムを熱で溶かして密封するため、特殊な充填・シール機械が使われ、加熱殺菌には加圧殺菌・加圧冷却機構が組み込まれた 高圧殺菌釜(レトルト)が使われている。レトルト食品の一般的な製造工程を示すと次の通り。
原料→調理→充填・シール→加熱殺菌・冷却→脱水→乾燥→個装カートン詰め→ 外装カートン詰め→製品
加圧加熱殺菌を行うので殺菌剤を必要とすることはなく、完全密封されているので保存料を加えなくとも1年以上の長期保存ができる(殺菌剤、合成保存 料の添加は食品衛生法で禁止されている)。ちなみに、消費者が忌避する添加物の代表例が殺菌剤と保存料である。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:沼尻光治、公益社団法人 日本缶詰協会 金村宣昭))