缶詰・瓶詰・レトルト食品特集
缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:レトルト=カレー、好調を持続
●18年生産量は前年超え
日本缶詰びん詰レトルト食品協会の国内生産数量統計によると、18年(1~12月)のレトルト食品内容重量は前年比1.3%増の37万9521tと伸長した。内訳をみると、主力となるカレーが同3.5%増16万1711tと伸長した。またシチュー、マーボー豆腐の素、食肉野菜混合煮の3種が2桁増と大きく伸長した。また、料理用調味ソースが前年を上回って推移している。他の品目は前年を下回ったものの、ボリュームの大きいカレーが伸長したことで全体を押し上げた。
好調が続くレトルトカレー市場はこの5月までの1年間でも、前年比2.6%増とその勢いを持続している。レトルトカレーでは複数パックの市場はやや落ち着きつつあるが、市場は前年を上回って推移している。最近のレトルトカレー市場を押し上げているのは、いわゆる名店系の商品群だ。エスビー食品の「神田カレーグランプリ」シリーズやハウス食品の「選ばれし名店」シリーズは、人気店の味を気軽に自宅で楽しめる商品として人気を集めている。またこの人気には、レトルト技術の向上が一翼を担っている。近年のレトルトカレーは各社の長年のたゆまぬ企業努力が市場拡大につながっている。
レトルトは味覚の向上だけでなく、保存性の高さから近年、活躍の場を広げている。今後はカレーだけでなく、他の領域での成長が鍵となる。