ワイン特集
◆ワイン特集:存在感増す有機ワイン 家飲みでの新価値提案を
新型コロナウイルス禍で有機栽培のブドウを使ったオーガニックワインの存在感が増している。「巣ごもり」でワインの飲用シーンが変化し生活防衛意識が強まる中、家飲みでの新たな価値提案になると業界からの期待が高い。コロナ禍の年末は、例年に増して家飲みの時間を楽しめるような商品提案や施策が増えそうだ。(岡朋弘)
国内ワイン市場はコロナによる業務用不振などが響き、1~10月で前年比9%減程度で推移したもよう。国産ワインが前年並みで推移した一方、業務用減退に伴い輸入ワインが苦戦した。特に業務店を得意先とする中小規模のインポーターへの影響が大きそうだ。ワイン市場全体では、20年年間で同2桁減で着地するとの見方が多い。
10月から始まった国の外食需要喚起策「GoToイート」では高級店などでプレミアムワインの需要が一時高まったようだ。
消費者の在宅時間が増えたことで、大人数から少人数へと飲用シーンが移行し飲み方が変化した。家庭用では手頃な価格帯のワインが拡大したほか、普段飲むワインよりワンランク上の商品を求める動きも目立つ。
20年は付加価値品としてオーガニックワインを切り口とする提案が増え、各社が品揃えを拡充する動きが活発化した。近年、国内のオーガニックワイン市場は拡大傾向にあったが、コロナ禍で健康志向や社会や環境を意識するエシカル消費の関心が高まっていることもあり需要が加速したと思われる。
オーガニックワインはブドウとテロワール(気候風土)が持つ自然な味わいが出やすい。「おいしかったワインがオーガニック」という飲用体験を消費者に広げたい思いは各社共通だ。オーガニック専用コーナーを設ける量販店も見受けられるようになってきた。
他方、コロナの世界的な感染拡大により輸入ワインの物流面で、コンテナ不足や船便の遅延によりリードタイムが通常より長く必要になっているとインポーターは指摘。製造面の遅れはおおむねないが、各社は生産者との連携を密にし安定供給に努める意向であるものの、不可抗力による供給の不安定さについては日本国内の取引先に対し理解を求めていく。
日本国内のワイナリーでは、コロナ禍で試飲を伴う来場を制限する状態が続く。国産ブドウだけで造る日本ワインの催しも減る中、メルシャンはオンラインを活用したワイナリー見学などを開催し造り手と消費者の接点をつくるなど新たなコミュニケーションスタイルを構築し、日本ワイン市場全体を盛り上げるよう取り組んでいる。
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