ヘルシートーク:フィギュアスケート女子メダリスト・坂本花織さん
◆銀メダルは親身なサポートのおかげ!食生活を改善し最高のシーズンに
フィギュアスケート女子のミラノ・コルティナ冬季オリンピック銀メダリストで、3月の世界選手権では4度目の優勝を果たし現役を引退した坂本花織さん。4月23日、現役時代にサポートを受けた味の素本社を訪問し、社員との交流会が行われました。その中から、食や栄養にまつわる話をご紹介します。
●年間40日も体調不良その原因は“ごはん不足”
現役最後の1年間、味の素さんに食事面でサポートをしていただきました。フィギュアスケーターにとって食生活は本当に大切なので、この支えは心強かったですね。
それまでは胃腸の病気にかかることが多く、とくに1年前のシーズンでは年間40日も体調不良になり、寝込んでしまって。しっかり練習できない日は、本当に無駄で、もったいないとずっと感じていたんです。
ビクトリープロジェクト(※)のサポートディレクターである高柴瑠衣さんによると、体調不良になってしまう理由は「エネルギー摂取が足りていない、つまりごはんが足りていないため身体が飢餓状態になって省エネモードになり、不調を引き起こしている可能性がある」ということでした。
フィギュアスケーターにとって体重管理はとても重要で、少しでも体重が増えると本来のジャンプが飛べなくなることが多々あります。だから、どうしても「食べる=悪」だと思うようになっていたんです。どの選手もそうですが、体重を減らすために、まずはごはんの量を減らすことから始めます。それによってエネルギー不足になって体力が落ち、最悪の場合は、怪我をしてしまうことも。幸い私は怪我はしなかったのですが、エネルギー不足から怪我の回復が遅い選手もいましたね。
高柴さんから「失っていた40日はチャンスでしかない!改善できる伸びしろがあるということ」とアドバイスをいただき、“練習を濃く、そして途切れず”をテーマに、食生活で3つのことを意識して取り組むようになりました。
※「ビクトリープロジェクト」は、国を代表する選手やその候補選手を対象に、国際競技力の向上およびメダル獲得数増のため、味の素社が行う「食とアミノ酸」によるコンディショニングサポート活動
●オリンピック中も胃腸を温めてから寝るように
1つ目は、白ごはんをしっかり食べること。もともと白ごはんは大好きなのですが、中高生の成長期の頃に「太る原因になるから、減らしたほうがいい」と言われ、食べる量を抑える習慣が身についていたんです。でも、白ごはん=糖質をとることで滑り切る持久力や集中力がつくと知り、とにかく食べるようにしました。白ごはんのお供の中でも、大好きなのが餃子。いつも冷凍庫にはストックしています。
2つ目は、胃腸を温めてから寝ること。始めると、すぐに朝、しっかり起きられるようになりました。
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックは試合時間が遅く、選手村に着くのは午前1時頃。どんなに遅くなっても、野菜たっぷりの鍋などを食べてから寝ていました。中でも大好きだったのが「クノール ふんわりたまごスープ」と、「クノール 海鮮チゲスープ」を合わせたスープ。そこに少しごはんも加えて「たまチゲまんま」に(笑)。本当においしかったです。
試合には、「ほんだし」をお湯で溶かした「だし湯」を水筒に入れて持参しました。どんな大会でも、当日何も喉を通らなくなるほど緊張してしまうのですが、これを最初に飲むことで、試合の日もしっかり食べられ、エネルギーが持続できました。
実は過去2大会のオリンピック(平昌、北京大会)では、胃腸炎になって救急車で運ばれたので、正直、今回も不安があったんです。でも、味の素さんが状況に合わせて食事をサポートしてくださったことで、大会期間中も、帰国してからも元気に過ごすことができました。何より、チームジャパン全員をサポートしていただいたことが、過去最多のメダル獲得にもつながったと思っています。
●団体戦も個人戦も頑張れたのは「ごほう美ティラミス」があったから
3つ目に取り組んだのは、練習前後にスポーツサプリメント「アミノバイタル」を飲むこと。それまでサプリメントは何もとっていなかったのですが、朝と夜、練習の前後にとるようにしました。朝は、その日によって種類を変え、夜の練習前は、「アミノバイタルプロ」、練習後には「アミノバイタルGOLD」を飲むのを習慣に。試合の時はゼリータイプなども活用しました。
これまで試合後はどうしても緊張がほぐれてコンディションを崩しがちだったのですが、この3つを徹底して取り組んだことで、今シーズンは、すぐに次の大会に向けてスタートを切れる状態になり、本当に毎日元気に頑張れました。
フィギュアスケートは個人戦ですが、オリンピックでは団体戦もあるので、どの大会よりも特別。みんなで団結して気持ちを1つにしたいと思っていた時、味の素さんが決起集会を開いてくれることになったんです。「イタリアでオリンピックを開催するから、ティラミスが食べたい!」とリクエストしたら、100kcal未満に抑えた「ごほう美ティラミス」をつくってくれました。いままでの努力を消す甘さではなく、よりやる気にさせてくれるおいしさで、みんなこれを機に団体戦も個人戦も頑張って戦い抜くことができた気がします。
この1年間、おかげさまでミラノ・コルティナ冬季オリンピックで2つの銀メダル、世界選手権で4度目の優勝を果たすことができ、最高の結果で終わることができました。これからもしっかり食べて身体をつくり、世界で活躍できる強い選手を育てていければと思っています。
●プロフィル
さかもと・かおり 2000年4月9日、兵庫県神戸市生まれ。世界選手権女子シングルでは日本人初となる通算4度の優勝を達成。2018年から3大会連続でオリンピックに出場し、2022年北京冬季オリンピックでは個人銅メダル、団体銀メダル、2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックでは個人銀メダル、団体銀メダルを獲得。2026年3月に現役を引退。
写真/「坂本花織さん 味の素社 従業員交流会」














