穀粉・製菓原材料特集

◆穀粉・製菓原材料特集:節句や花見の自粛で業界は大打撃

農産加工 2021.02.15 12187号 05面

 ◆米粉・白玉粉など好調な小売製品

 新型コロナウイルスの感染拡大は、穀粉・製菓原材料業界にも影響を及ぼした。特に季節行事が関係する和菓子業界では、節句や花見といった季節ごとのイベントが自粛となり、大きな打撃を受けた。一方で小売用の米粉や白玉粉、パンケーキミックスなどの米粉関連製品は好調で、消費者に米粉の良さを知ってもらえる良い機会となった。消費者の目が米粉に向くようになったこの機会に引き続き米粉製品を訴求し、市場拡大につなげたい。(三井伶子)

 穀粉・製菓原材料業界は新型コロナの影響で昨春以降、ギフト・土産菓子、外食ルートなどで販売の低下が見られた。業務用を中心とした穀粉メーカーは減産を余儀なくされるところもあった。今年に入り需要の回復を期待していたが、GoToキャンペーンの休止や緊急事態宣言が再発出されたことにより、再度販売が低迷することが懸念されている。

 上新粉、白玉粉、もち粉関連は和菓子の原料として使用されるが、外食の落ち込みに加え、和菓子関連の最盛期である3~5月の節句や花見需要が大幅に減少。現在も完全には回復できていない。デザート原料については昨春以降、新型コロナの影響を受け販売は低下傾向にあったものの、巣ごもり需要などの根強い消費もあり、秋口以降は回復の兆しも見られた。

 そのような中、新規米粉は需要が増えている。みたけ食品工業は米粉使用の小売用パンケーキミックスが大きく伸長。大手製粉メーカーの小麦ミックス製品が一時的に欠品した影響から、米粉パウダーをはじめ関連製品も販売数を伸ばした。パンケーキ関連商品は出荷量・金額ベースともに前年比2.5倍以上を記録した。さまざまな菓子の原料として使用できるパンケーキミックスが「おうち時間」にマッチした結果と推測される。米粉が食品素材の一つとして、より広く認知され、さらなる増加が期待される。

 21年は新型コロナウイルス感染拡大によって新しい生活様式が定着し、引き続きその変化に応じた提案が求められる。家庭用は外食自粛でおうち時間が増えたことにより、家庭消費する食材全般の需要が伸び、その傾向は21年も継続すると推測される。特に簡便性を求めた食事・おやつに利用できる米粉のパンケーキミックスや、小さい子どもとの料理時間を共有できる白玉粉などが該当する。業務用は既存のイベント関連の需要は今後も苦戦が強いられると予測。コロナ禍でも伸長した惣菜関連など、期待できる業態へ加工特性や製品特徴を売り出し、販売増につなげたい。

 世界的なコロナ禍ではあるが、米粉はグルテンフリーのカテゴリーとしても注目され、海外輸出については引き続き状況を注視する必要がある。食感改良に米粉を使用するなど、小麦とは異なる食感に特化した製品に使用することで、米粉の可能性はさらに広がっている。

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