似たモノ商品徹底比較:植物性肉を使ったカレー調理品 豆ミートならではの味要望

調味 統計・分析 2019.03.29 11855号 06面

コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探る。

◆類似点・相違点のポイント

植物性ミートの調理品が加速度的に開発されている。健康食品として注目を集めていることはもちろん、訪日外国人向けの需要が見込まれる点も、各社で開発が活発化している理由の一つだろう。

大豆を使用するケースが多いが、ひかり味噌では「次世代ミート」としてソラ豆を原料とした新素材も発売。ますます熱を帯びる“豆ミート”市場。今回はカレー調理品に絞って比較した。

試食前は、「ゼンミート 〈キーマカレー〉」(SEE THE SUN)に軍配が上がった。パッケージが、美と健康を意識したおしゃれなカフェでの食事を連想させ、票を集めた。次点は「野菜のそぼろ 〈エスニックカレー〉」(ひかり味噌)。パッケージの異国感とこれまでなじみのない“ソラ豆”ミートに興味がそそられたもよう。

試食後は、「やさいと大豆ミートのキーマカレー」(ケンコーマヨネーズ)が堂々1位。業務用だが同社のオンラインショップで一般購入可能な同品は、圧倒的な具材感と食べやすい味わいで7割の票を集めた。次点は「ゼンミート 〈キーマカレー〉」(SEE THE SUN)で、独特のスパイシーな味わいと一食としての完成度の高さで人気。

また、「ダイズラボ」(マルコメ)は多様な商品展開をしているので、今後も期待していきたいシリーズという意見があった。

アンケート対象者の65%が、“豆ミート”を未体験。「知らなかった」「必要なかった」との理由がほとんどだが、味わいへの抵抗は聞かれなかった。“肉の代替”としては豆の風味が消えるような味の濃いメニューの希望が多かった一方で、「肉の代替ではなく、“豆ミート”そのもののおいしさを味わいたい」という声も挙がっていた。

詳しくは、月刊「食品新製品トレンド」の「徹底比較」コーナー参照。同誌では、新製品開発に役立つ情報やヒント、市場動向など多数の記事を掲載しています。

▽専用HP「食@新製品」http://foodsnews.com/

●ケンコーマヨネーズ「やさいと大豆ミートのキーマカレー」

▽発売日=18年10月15日、全国▽価格/内容=664円(税込み)/500g

▽商品特徴=調理済みカレー。大豆ミートを中心とした植物性原料のみ使用。大豆ミート、玉ネギ、ニンジン、マッシュルームで具だくさんに仕上げた。凝縮した野菜のうまみに香辛料を利かせた本格的な味わい。冷蔵タイプ。

●SEE THE SUN「ゼンミート〈キーマカレー〉」

▽発売日=18年11月1日、全国▽価格/内容=600円(税別)/1食(180g)

▽商品特徴=調理済みカレー。大豆と玄米からできた「ZEN MEAT」使用。動物性のだしや香料などに頼らず素材本来のうまみを最大限に引き出した。動物性原料不使用、低脂質、香料不使用。常温タイプ。

●ひかり味噌「野菜のそぼろ〈エスニックカレー〉」

▽発売日=3月下旬、関東、 近畿、中部SMなど▽価格/内容=500円(税別)/130gトレー

▽商品特徴=ソラ豆加工品。「野菜のそぼろ」シリーズ。フィンランド産ソラ豆を主原料とした。そのままはもちろん、調理しやすいフレークタイプで、カレーパウダーやショウガが香る味わい。冷凍タイプ。

●マルコメ「ダイズラボ〈キーマカレー 甘口〉」

▽発売日=3月上旬、全国▽価格/内容=OP/1食(160g)

▽商品特徴=調理済みカレー。「ダイズラボ」シリーズ。大豆ミートのほかに、ヒヨコ豆とピーマンを加え、うまみとコクのある味わい。豆腐や厚揚げとも合わせられる。化学調味料不使用。常温タイプ。

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