寒天特集2025

◆寒天特集:揺れる原料事情 メーカー困惑 欠かせぬ韓国産テングサ8割減8割高

「天屋日和」に恵まれて順調に進んだ2024~25年の角寒天製造。ただ、韓国産テングサの激減など原料事情の混乱が影を落としている(1月、長野県茅野市)

「天屋日和」に恵まれて順調に進んだ2024~25年の角寒天製造。ただ、韓国産テングサの激減など原料事情の混乱が影を落としている(1月、長野県茅野市)

 夏の需要期を迎えている寒天。最新の工場設備で製造する粉末寒天、400年近く続く冬の寒気を生かした製法で手掛ける角(棒)寒天、細(糸)寒天と、先進性と伝統を併せ持つ食品だ。その足元を支える原料事情が、大きく揺らいでいる。
 寒天はテングサやオゴノリといった海藻を処理した原藻から作られるが、気候温暖化に伴う海水温の上昇や潮流の変動で生育環境が大きく悪化。海人など採集労働者の減少も著しく、水揚げ量は不安定さを増している。特に、角・細寒天の形状など品質維持に

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