次世代フード最前線・「植物肉」の現状と展望を読む:微々たる国内市場は急伸長
●SNSでも「イケてる」
市場規模の側面からみると、すでに広く認知されている欧米と比べて規模は圧倒的に小さいものの、数多くの投資や新規参入が相次いだ「フードテック元年」(2020年とされる)を機に成長がさらに加速している。植物性乳製品(チーズやバターなど)や植物性卵などを含めた「プラントベースフード(PBF)」合計では当面の間、平均20%を超える伸長率が予想され、数年で1000億円突破の声も多い。
しかも、同見込みは控えめな予測とされ、植物肉に限定した場合、将来的には4兆円弱とされる国内畜肉食品市場の3%前後(=1200億円、推定値)までは無風で到達する可能性が高いとされる。21年の国内市場はプラントベーストータルで300億円強、うち植物肉は150億円前後と欧米諸国とは桁が2つ違うが、伸長率はさらに上向き、まさに“旬”の市場といえるだろう。
一方で、現状、国内市場における主な購入理由は「健康(のため)」が圧倒的。ベジタリアン・ヴィーガンの人口比率が高く、環境教育の在り方が根本から異なる欧米と比較して、「(動物肉の)完全代替」や「環境配慮(の一環として)」などの購入理由は非常に小さい。ただし、後述する若者層などに見られるエシカル需要の台頭に伴い、健康以外の需要拡大も時間の問題。例えば、SNS上で植物肉を取り入れる生活を“イケている”とし、自己表現の一つとして拡散する動きは確実に見られはじめており、インフルエンサーなどからの情報発信も増加傾向にある。(日本食糧新聞 村岡直樹)














