山本純子のスゴイぜ!業務用冷凍食品(69)勝美ジャパン「無加熱摂取 冷凍蒸キャベツ」

2025.06.02 556号 04面
勝美ジャパン「無加熱摂取 冷凍蒸キャベツ」

勝美ジャパン「無加熱摂取 冷凍蒸キャベツ」

 ●自然解凍OK葉物野菜 インドネシアの高原産

 キャベツが高い! と日本中の人々が嘆いていたこの春、インドネシア・北スマトラの高原に完成した、新鋭設備の冷凍蒸し野菜工場で、新鮮なキャベツが次々と洗われ、カットされて、蒸気で蒸されて急速凍結、無加熱摂取できる「冷凍蒸キャベツ」に加工される工程を取材しました。

 トンネルフリーザーに入る前の加工済みキャベツを特別に一口いただきましたが、シャキッと食感、噛みしめるとうまみ・甘味が感じられるおいしさ。おぉ、これが自然解凍で食べられる冷凍蒸し葉物野菜の実力かぁ~と感服した次第。

 病院や高齢者施設などのメディカル給食向け冷凍野菜で実績のある、勝美ジャパンの製品です。インドネシア産の無加熱摂取冷凍蒸し葉物野菜は業界初、です。

 写真の調理例・コールスローは、冷蔵庫内で自然解凍した「蒸キャベツ」にコーン、ハム、マヨネーズ、酢、砂糖を加えて和えるだけで完成します。超手間なしです。

 現地パートナー企業とのコラボにより、昨年完成した新工場は、勝美ジャパン専用工場として本格稼働を開始しました。原料の葉物野菜は、キャベツのほか、小松菜、チンゲン菜、ホウレンソウなど。種は勝美ジャパンが日本から供給し、パートナー企業が自社農場で栽培。収穫直後に工場に搬入され、すぐ下処理されています。鮮度もおいしさを提供する重要な条件の一つですね。

 さて、赤道直下の熱帯の国、インドネシアで高原野菜? と疑問を抱かれた皆さま、私もそうでした。そこで、かつて習ったであろう、標高が100m高くなるごとに、気温は1℃くらい下がる(正確には0.6℃らしい)法則をリメンバー。北スマトラ島には、標高900mの高地に世界最大のカルデラ湖、トパ湖があって、その周辺は湖面より数百m高い大規模な高原が広がっています。

 農場、工場のある高原は、標高1400mほどで年間平均気温は約20℃という「常春」環境。夢のような一年中豊作地帯なのでした。安定供給というポイントも、冷凍野菜の役割なんだと深くうなずいたのでありました。

 ●ここがスゴイ!!=種から関わるメーカー魂

 ●商品概要

 勝美ジャパン「無加熱摂取 冷凍蒸キャベツ」

 規格=500g/袋×20(20mm角ほか各種)

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら