なめ茸・山菜加工特集
「ご飯のお供」として親しまれている、なめ茸。昭和、平成と家庭の食卓で一定の立ち位置を築いてきた定番が、令和を迎えて進化を見せつつある。なめ茸の特徴的な容器、ガラス製偏平瓶に代わって一部で採用が進むソフトボトルタイプの製品は、スーパー(SM)など幅広いチャネルで採用が拡大。食の多様化や「ご飯離れ」で需要基盤が揺らぐ中、ユーザーの目を引く新たなスタイルと扱いやすさで新たなニーズを獲得し始めている。一方で、レギュラーの瓶アイテムは廉価傾向があらためて強まり、安い中国産への切り替えも活発化。極端な低価格路線でカテゴリーシェア2位の座を占めていた小松食品が2015年9月に倒産したことで、一時は適正価格への見直しに期待が高まったが、市場の低価格要求は根強く、実勢価格は低迷が続く。上がる一方の原材料費、輸送費、人件費といったコストに圧迫される業界は、さらに難しいかじ取りを迫られている。
誕生から、およそ半世紀。消費シーンは大きく変わり、ユーザーの世代交代も進む。廉価体質からの脱却という難題が重くのしかかる中で、業界は価格から価値への訴求シフトを急いでいる。(長野支局長=西澤貴寛)
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◆なめ茸・山菜加工特集:定着進む「ボトルなめ茸」 新たなニーズ開拓
漬物・佃煮 特集 2019.06.24「ご飯のお供」として親しまれている、なめ茸。昭和、平成と家庭の食卓で一定の立ち位置を築いてきた定番が、令和を迎えて進化を見せつつある。なめ茸の特徴的な容器、ガラス製偏平瓶に代わって一部で採用が進むソフトボトルタイプの製品は、スーパー(SM)など幅広いチ…続きを読む
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なめ茸・山菜加工特集:製造動向=18年度製造量は伸び堅調 普及品回帰も鮮明に
漬物・佃煮 特集 2019.06.24なめ茸の主なメーカーは長野県に集中し、全国シェアのほとんどをこれら各社で占めている。長野県缶詰協会のまとめによると、県内主要6社の18年4月~19年3月期なめ茸製品製造量は83万1340ケース(容量、入り数などが異なる製品を1ケースで延べ集計した参考…続きを読む
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なめ茸・山菜加工特集:原料動向=国産エノキ茸原料、高値傾向続く
漬物・佃煮 特集 2019.06.24なめ茸の主原料、国産加工用エノキ茸の価格は、やや高止まりの様子。中国産エノキ茸に頼っていた小松食品が倒産したため、一時、需給がひっ迫し、15年秋ごろから前年の1.5~2倍に高騰した影響を、引きずっている格好だ。 価格が下がりきらない大きな要因は、生…続きを読む
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なめ茸・山菜加工特集:なめ茸認知度、若年層で低下 新世代ユーザー開拓が急務
漬物・佃煮 特集 2019.06.24ナガノトマトが14年秋から展開している、ソフトボトル容器のなめ茸シリーズ。一般的なガラス瓶アイテムに比べ、スプーンなどが不要なハンドリングの良さ、軽量で破瓶の心配がない安全性などを武器に、家庭用、業務用の両市場でシェアを広げている。 昨夏、全国のご当地…続きを読む
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なめ茸・山菜加工特集:長野興農 ユーザー開拓が鍵、新フレーバー投入も計画
漬物・佃煮 特集 2019.06.24「新規ユーザーの開拓」(営業部)が課題の長野興農。なめ茸カテゴリーの実績は、ほぼ横ばいで推移し、秋の投入をめどに計画しているフレーバー系新製品などで、消費の活性化を目指す。 4月には、地元・長野県産原料を訴求する新ブランド「Grin a Grin(…続きを読む
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なめ茸・山菜加工特集:ナガノトマト ボトルタイプ好調
漬物・佃煮 特集 2019.06.24●消費シーン拡大へメニュー提案強化 ナガノトマトはボトルタイプが好調に推移。18年3月~19年4月期のなめ茸カテゴリー実績は、金額で前年比6%増、数量で3%増と伸びた。 ボトルタイプの家庭用アイテムは地元・長野県内を中心にSMなどで採用が加速。業…続きを読む
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なめ茸・山菜加工特集:信濃産業 高付加価値化へ エノキ茸生産に不透明感
漬物・佃煮 特集 2019.06.24国内最大のエノキ茸産地、長野県中野市が拠点の信濃産業。なめ茸カテゴリーの実績は横ばいだが、コスト圧迫の強まりで収益性は下がっている。「価格転嫁しないと、もうもたないのが正直なところ。商品の高付加価値化などを進めたい」(望月誠一社長) 地元の加工用エ…続きを読む
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なめ茸・山菜加工特集:テーブルランド 中国産大きく伸長
漬物・佃煮 特集 2019.06.24●今春発売「きのこ三昧」好発進 1月に丸善食品工業から販売会社として独立したテーブルランド。18年4月~19年3月期のなめ茸カテゴリー売上げは数量、金額とも前年比5%の増加。今期4~5月の実績は同10%増とさらに伸び、国産が6%減っているのに対して…続きを読む