パウチ惣菜特集

惣菜・中食 2020.07.10

 ◆成長勢い止まらず 食品ロス削減にも貢献 
 パウチ惣菜の成長の勢いが止まらない。単身・共働き世帯の増加、少子高齢化による個食ニーズの増加などを背景に、調理に手間をかけず、食べたい時にすぐ食べられる簡便性が受け入れられている。一方、食品ロス問題がクローズアップされる中で、事業者側としては少しでも日持ちのする惣菜を導入することで廃棄削減にもつながる。これに伴い日持向上剤の需要もアップトレンドにある。今年は新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けて、全国で緊急事態宣言が発令されたことから、一時的に家庭で手作り料理ができる素材系食品にシフト。パウチ惣菜も4~5月は販売数量ベースでは前年同期に比べ約2割減少したもようだが、各社売れ筋商品への絞り込みや販促の工夫などによって比較的好調を維持しており、コロナ禍を乗り越えようとしている。アフターコロナは先行きが読めないものの、即食ニーズはまだ続くことから伸びしろは十分ありそうだ。(藤村顕太朗)