食肉・食肉加工品特集

乳肉・油脂 2020.09.23
食肉・食肉加工品特集

 新型コロナウイルス感染症拡大による長期外出自粛やテレワークの増加などの影響で、内食化の傾向は春先から現在まで続いており、外食を中心とした業務用は低調だが、家庭用商品は好調に推移している。即食・簡便ニーズに応えるハム・ソーセージ類や、ハンバーグ、弁当商材、ピザ・チキンナゲット、惣菜類など幅広い商品群が伸長している。20年1~7月累計の食肉加工品生産数量は総合計31万7880t(前年比1.8%)と、主要カテゴリーはすべて前年数値を上回っている。
 前年まではダウントレンドとみられていた食肉加工品がコロナ禍で伸長していることについて、一過性に終わるのではという懸念がある。追い風がある今こそ、消費者に食肉加工品の利便性やおいしさをあらためて認知してもらう取組みや消費者視点に立った新機軸商品の開発を進めることで、業界全体の底上げに期待したい。今年は内食需要の高まりで定番商品が安定して伸長しているため、春夏新商品は配荷が進まず消費者へのアピール不足となった。今も売場の状況に大きな変化はなく、秋冬新商品は配荷が進むように、各社主力ブランドの強化(横展開)を中心とした開発となっている。(廣瀬嘉一)