3月26日。今日は楽聖忌
3月26日はベートーベンの命日で楽聖忌と呼ばれる。ベートーベンは1827年3月26日にウィーンの自宅で亡くなった。 ベートーベンは朝食に60粒ちょうどのコーヒー豆で淹れたコーヒーを飲んでいたと言われている。
コーヒーの起源
人類の起源と同様にコーヒーの起源もアフリカ大陸だと考えられており、発見の場所とされるアビシニア、現在のエチオピアでは、現在でもコーヒー樹が自生している。
しかし初期の飲み方は果実をそのまま煮ただけのスープか、果肉を団子にした携行食のようなもので、いわゆるレギュラーコーヒーの起源とはいえない。 最初に焙煎されたのがいつなのか確たる記述は残されていないが、15世紀頃には、それまでの煮汁から、焙った豆の粉を熱湯に入れた褐色の液体に変わった と思われている。それは濾過もされず甘みもなく、香辛料だけを加えた苦い飲みものだったらしい。しかし、アルコール類が禁じられているイスラム圏では、 眠気覚ましの機能飲料として、まず修道僧の間で急速に広まり、やがて一般市民にも普及した。
イスラム圏での飲用は、メッカやメジナを経てカイロやトルコに渡り、17世紀にはいよいよヨーロッパに渡ってキリスト教徒も飲むようになり、コーヒーハウスがつぎつぎと開店した。
トルコに始まったコーヒーハウスの歴史は、そのまま業務用レギュラーコーヒー飲用の歴史でもあり、市民の社交場として、あるいはさまざまな文化の発信 基地として世界各地に広まった。その間にはフィルターや抽出器具の開発をはじめ、砂糖やミルクを入れることによって、味をまろやかにしたことも、コーヒー飲用の普及を助けたといえる。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』より)