多忙でも読める外食ニュース

2021.06.07 508号 04面

 ●「東京チカラめし」、香港にFC1号店

 三光マーケティングフーズの肉系ブランド「東京チカラめし」が香港にフランチャイズ店舗を出店。香港の飲食企業である千源集團とライセンス契約を締結し、九龍半島の旺角(モンコック)にある商業施設に1号店をオープンする。旺角は香港でも有数の繁華街だが、観光地ではなく地元客が中心のエリア。現在の同ブランドは、主力の「焼き牛丼」シリーズのほか、「唐揚げ定食」「生姜焼き定食」のような肉系の定食メニューを幅広く取り揃えたスタイルとなっている。

 解説=「東京チカラめし」は最盛期に130店舗を超えていたが、初出店から数年後に成長が鈍化し、大部分の店舗を他社に割譲。大部分はラーメン店に業態転換されるなど姿を消し、現在は東京と大阪、千葉の3店舗を残すのみだ。

 ●マックが読売新聞販売に、デリバリー業務委託

 日本マクドナルドと読売新聞グループ本社は、読売新聞の販売店である「読売センター(YC)」の販売網を活用し、全国で「マックデリバリーサービス」のデリバリー業務を「YC」に委託する計画を発表した。4月に、東京、大阪のほか、神奈川や兵庫、福岡など7県で70店舗のマクドナルドからスタートし、全国の店舗へと順次拡大する予定。現在、「マックデリバリーサービス」を実施している店舗は約760店舗だが、「YC」は全国に約6700店あるため十分に対応が可能だ。

 解説=「マクドナルド」は、これまで首都圏や兵庫県の一部店舗で「YC」にデリバリー業務を委託してきた実績がある。「YC」スタッフの配達や接客などの対応がよかったことが、今回のエリア拡大につながったのだという。

 ●ブルースターバーガー、FC加盟店募集開始

 「焼肉ライク」などの斬新なFCブランドを展開するダイニングイノベーションが、昨年初出店したテイクアウトとデリバリーのみのハンバーガー専門店「ブルースターバーガー」の正式なフランチャイズ加盟店募集をスタートした。独自のモバイルオーダーシステムを導入し、「注文から受け取りまで完全非接触」をセールスポイントにする同ブランドは、加盟店募集もオンラインで実施。ネット上で本部と加盟店をマッチングするシステムにより募集を開始した。

 解説=「牛角」の創業者である西山知義氏が率いる同社は、独自の運営システムを持つFC業態をつくり上げて加盟店を募る手法が特徴。コロナ禍の中、FC募集説明会もオンラインで実施し、募集枠限定で早期に収益化を目指す。

 ●KICHIRIが神戸に、伊輸入食品店出店

 神戸・三宮に開業した高架下の商業施設「エキゾ」に、KICHIRIがイタリア輸入食材とデリの食物販店舗を出店した。同施設の地下1階に阪急オアシスが開業したグローサラント「キッチン&マーケット」の中にあるショップインショップ型の店舗。店内で調理するデリとスイーツ、チーズのほか、調味料などの輸入食材を取り揃え、カウンターテーブルでワインやデリを味わうこともできる。売り物の一つは伝統菓子のマリトッツォで、季節のフルーツなどを使用した数種類を用意する。

 解説=かつてKICHIRIが運営を行っていたこともあるイタリア食材のグローサラント「イータリー」は、今夏、東京・銀座の商業施設に日本最大の旗艦店を出店する予定。東西でイタリア食材の専門店が開業することになる。

 ●「イケア」新宿店、量り売りデリ導入

 スウェーデンの大型家具チェーン「イケア」が、原宿、渋谷に続き、既存のビルに入居する都心型の店舗を東京・新宿の中心地に出店。同チェーンの郊外店舗には大型レストランが備わっているが、新宿店では日本で初めてとなるテイクアウトの量り売りデリ「スウェーデン バイツ」が導入された。従来のレストランで提供してきた人気メニューのほか、肉の代わりに植物由来の原料を使用したラザニアやミートボール風のプラントボール、スイーツやドリンク類も用意されている。

 解説=「イケア」は家具を中心にしたホームファニシングの大型小売店だが、日本では各店舗に付帯するレストランやファストフードでの外食が人気を集めている。今回は食物販のスタイルで、デパ地下や飲食店の競合となるだろう。

 ●ウナギの「宇奈とと」、フードコート初出店

 G-FACTORYが展開するウナギ料理ブランド「名代 宇奈とと」が、フードコートに初登場した。出店はイオンスタイル品川シーサイド。同ブランドはテイクアウト・デリバリー専門店を含め、国内38店舗、海外8店舗。

 ●ケンコーマヨネーズ、7月に値上げ

 飲食店の業務用マヨネーズで知られるケンコーマヨネーズは、7月よりマヨネーズ類の価格を約3~10%引き上げる価格改定を行うと発表した。主原料である食用油は原料の減産に加え、世界的に需要が拡大している。

 ●タリーズコーヒー、ビールとコラボ

 タリーズコーヒーが、富士山の麓にあるクラフトビールのブリュワリー施設内に出店した。同施設は静岡・富士宮の「Mt. Fuji Brewing」。ビールだけではなく、ブリュワリーレストランとしてランチやディナーを提供している。

 ●コロナビール、国産ライムを支援

 コロナビールで知られるビールブランド「コロナ エキストラ」が、国産のライム生産を支援するプロジェクトをスタート。新鮮なライムが必須のコロナビール用に、同ブランドが都市型農園でのライム生産や、国内の柑橘生産農家をバックアップする。

 ●subLimeが吉祥寺に、TO専門バーガー店

 GYRO HOLDINGS傘下のsubLimeが、テイクアウト専門のハンバーガー店「ベックスバーガー」を東京・吉祥寺に出店。食材にこだわり、おいしさやヘルシーさを追求したハンバーガーを、リーズナブルな価格で提供する。

 ●「アイボリッシュ」、百貨店にギフト店

 フレンチトーストの専門店として知られる「アイボリッシュ」が、福岡県の博多阪急にギフト専門店を出店。フィナンシェのような焼き菓子のほか、冷凍のチーズケーキ類なども販売。同ブランドでギフト専門店の百貨店への出店は初めてとなる。

 ●東海地域の情報誌、喫茶店をオープン

 東海地区の地域情報誌として30年以上の歴史があり、知名度の高い「KELLY」が、名古屋に「喫茶日日」をオープンした。コメダ珈琲で知られる東海地区の喫茶店文化をテーマに、モーニングやナポリタンなど、喫茶メニューを提供する。

 ●「ラーメン凪」会員制、高級焼肉店を出店

 「すごい煮干ラーメン凪」が、新たに完全会員制の焼肉店を手掛ける。1日1組(8人以上)という貸し切り制の店舗で、コース料金は1人1万円。3ランクある限定会員の募集をクラウドファンディングで行い、店舗の住所も非公開にするという。

 ●米BBQチェーン、日本に初上陸

 創業80年の歴史を持ち、米国で500店舗以上を展開するバーベキューのチェーン「ディッキーズバーベキューピット」が日本に初上陸。国内では日本バーベキューフランチャイズチェーンが運営。出店はJR目黒駅の近くで、当面はデリバリーとテイクアウトのみ営業。

 ●カフェチェーン2社、エキナカに初の出店

 「サンマルクカフェ」と「セガフレード・ザネッティ」が、それぞれ初のエキナカ店舗をオープン。テイクアウト専門の「サンマルクカフェ MICRO」は大阪JR天王寺駅の改札内、「セガフレード」は既存の「エスプレッソ」業態を地下鉄の東京メトロ王子駅に出店。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

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