長野・山梨地区新春特集2023
2023年を迎えた長野、山梨両県の食品業界。「ウィズコロナ」シフトの下、3年ぶりに行動制限のない年末年始となり、干支(えと)であるウサギのように飛躍の年へ期待が高まる。一方で、大きな足かせのコスト高はさらに重みを増し、業界の足取りを阻んでいる。本紙が域内食品業界の各社を対象に行ったアンケート調査では、今年の抱負・期待として原材料、仕入れ価格の安定や「脱コロナ」、消費の持ち直しなどが挙がった。長引くコロナ禍で変わった生活様式。家庭、業務用ともに内食化や人出不足で強まった調理離れや簡便志向、EC(電子商取引)や通販・宅配チャネルの拡大といった消費・購買行動は、少子高齢化が進む地域社会において遠からず求められた変化ともいえ、業界には「コスト上昇も含め、構造的な課題が表面化し、対応が前倒しになった」(卸)との見方が広がる。
山積する課題をかき分けながら船出した23年。難局で奮闘する各社に、「ポストコロナ」を生き抜く戦略を聞いた。(長野支局長=西澤貴寛)
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◆長野・山梨地区新春特集:ポストコロナへ飛躍期す 難局コスト高で奮闘
特集 総合 2023.01.132023年を迎えた長野、山梨両県の食品業界。「ウィズコロナ」シフトの下、3年ぶりに行動制限のない年末年始となり、干支(えと)であるウサギのように飛躍の年へ期待が高まる。一方で、大きな足かせのコスト高はさらに重みを増し、業界の足取りを阻んでいる。本紙が…続きを読む
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長野・山梨地区新春特集:コロナ共存で経済回復に期待
特集 総合 2023.01.13調査は、長野・山梨両県内の食品関連企業約80社を対象に、11月から12月にかけて書面アンケート、聞き取り取材などで実施。42社(製造33社、卸6社、小売3社)から回答を得た。 ●ウィズコロナ、アフターコロナ戦略 個人レベルの外食需要はコロナ禍前の水準に…続きを読む
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長野・山梨地区新春特集:小売流通=市場変化の波、次々と 進む存続への再構築
特集 小売 2023.01.13人口減少などを背景に、市場縮小が続く甲信エリアの食品マーケット。食品スーパー(SM)は長野のツルヤ、山梨のオギノといった地元チェーン勢が盤石の強さを誇っているが、出店攻勢が続くドラッグストア(DgS)、食品販売に力を入れるディスカウントストア(DS)…続きを読む
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長野・山梨地区新春特集:地域卸=地域密着の機能に活路
特集 卸・商社 2023.01.13市場の規模縮小、基盤弱体化に揺らぐ、甲信エリアの中間流通業界。ナショナルチェーンの勢力拡大と並行した中間流通の再編、ナショナル卸の台頭など、地殻変動が続く市場では大手寡占の構図が確度を増し、地域卸各社は危機感を募らせている。一方、エリア市場の各地で続…続きを読む
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長野・山梨地区新春特集:農産加工=揺らぐ足元、需要創出へ
漬物・佃煮 特集 2023.01.13◆利益確保最優先に活路模索 豊かな自然に恵まれた甲信エリア。リンゴや桃、ブドウ、ジュース用トマト、レタス、わさびなど、生産量で全国の上位を占める果実・野菜も多い。これら多彩な農産物を原料とした加工食品の製造は、地域経済を黎明期からリードする主力産業…続きを読む
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長野・山梨地区新春特集:信州そば=高付加価値化進展に暗雲
麺類 特集 2023.01.13そばの一大ブランド「信州そば」。観光需要も大きなウエートを占める外食はもちろん、麺製品の分野でも抜群の市場認知度を誇り、地域の食品産業をけん引している。中でも明治期に長野市で誕生した乾麺・乾そばは長野県が製造量で全国トップに立ち、市場シェアの40%超…続きを読む
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長野・山梨地区新春特集:味噌・醤油=多彩商品・機動力で奮闘
調味料 特集 2023.01.13味噌、醤油の製造が盛んな甲信エリア。「信州味噌」の地元・長野県は、業界上位3社を筆頭に約100の中小、醸造蔵規模の製造業者が軒を連ね、全国味噌出荷量の50%超を占めている。 「ウィズコロナ」シフトに伴う行動制限の緩和などで社会経済活動が回復を見せ始…続きを読む