米菓特集2023

菓子 2023.03.01
米菓特集2023

 22年の米菓業界は三幸製菓の工場火災で、2月から同社商品が約半年間供給停止となり、需給バランスが崩れた。各メーカーは増産体制を取り、定番商品を最優先して生産。米菓売場の棚死守に向けて業界を挙げて取り組んだ。その間、新商品や販促策が思うように打ち出せない状況が続いた。各社の努力が実を結び、三幸製菓の供給量をすべて賄い切れなかったものの、米菓売場縮小はなんとか回避。生産量も1~12月の暦年ベースでは、食品需給研究センター調べで前年比1%減にとどまった。よく踏ん張ったというのが正直な評価だろう。迎えた23年は、明るい話題が戻り始めている。三幸製菓の出荷も昨年秋から本格再開され、各社に余力が出始めた。これまであたためてきた新たな価値を創出する商品やブランド戦略、消費喚起の企画など相次いで打ち出される。一歩ずつ回復に向け、売場も活気づいていきそうだ。(山本大介)