旧暦で楽しむ漢方スローライフ(4)大暑
●大暑 7月23日頃 盛夏到来
くすんだ梅雨空から一転、澄んだ青空が一面に広がり、真夏の太陽がさんさんと輝いています。「大暑」の頃は暑さがもっとも厳しい時期。土用の丑の日も近く、街中に鰻の蒲焼きの美味しそうな香りが漂います。
◆陰と陽
「陰陽(いんよう)論」とは、中医学(中国の伝統医学)の基本となる考え方です。この世のすべては「陰」と「陽」からなり、相対する2つが調和されることにより、秩序が保たれていると考えるのです。たとえば、夜は陰で昼は陽、月は陰で太陽は陽、水は陰で火は陽、寒さは陰で暑さは陽、女性は陰で男性は陽と分けられます。陰と陽は対立する関係ではなく、片方が強くなり過ぎないようバランスを取りあっています。また、お互いを助け合う関係でもあります。人間の身体も陰と陽に分類することができ、体内のこの陰陽バランスが健康にも関わってくると考えます。
◆上手に水分補給を
暑さがピークを迎える夏は、陰陽で例えれば陽が盛んになっている季節。気温が高く、身体には熱がこもりやすくなり、汗をよくかきます。汗をかくことは体温調節の上からも必要ですが、汗をかき過ぎると身体に必要な水分(陰)と一緒に「気(エネルギー)」も消耗してしまい、疲れやすい、身体がだるい、動悸や息切れといった症状が現れやすくなります。
水分(陰)の消耗により、体内で熱(陽)が過剰になり過ぎると熱中症の心配も出てきますので、室温程度のお茶などでこまめな水分補給を心がけましょう。冷たいものを一時に大量摂取すると、胃腸が冷えて働きが弱まりますので気をつけましょう。
この時期は、体内にこもりがちな熱を排出し、潤いとエネルギーを補給するとうもろこし、枝豆、トマト、なす、きゅうり、にがうり、レタス、もやし、すいか、メロン、タコ、シジミ、梅干し、酢の物などの食材がお薦めです。夏の野菜や果物は体内の陰陽バランスを整えてくれる、健康を守る優れた応援団です。
漢方処方では、身体に必要な潤いと気を補う生薬の高麗人参や麦門冬(ばくもんどう)、五味子(ごみし)が配合された「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」がよく使われています。
○お手軽薬膳レシピ「夏野菜とタコのパスタ」
夏野菜は体内にこもりがちな熱を冷まし、潤いを補います。タウリン豊富なタコで疲労回復を。
◆夏野菜とタコのパスタ
〈材料・2人分〉
・スパゲティ……………………160g
・トマト(一口大に切る)……小3個
・なす(輪切り)………………1本
・ゆでタコ(そぎ切り)………80g
・にんにく(みじん切り)……小さじ1
・セロリ(みじん切り)………大さじ2
・オリーブ油……………………大さじ2
・塩・こしょう・大葉…………適宜
〈作り方〉
(1)スパゲティをゆでる。
(2)フライパンにオリーブ油とにんにく、セロリを入れて弱火にかけ、香りが出てきたらなすを加えて中火で炒め、しんなりしてきたらタコを加えさっと炒める。
(3)(2)にトマトを加え5分煮る。塩・こしょうで味を調える。
(4)(3)にゆで上がったスパゲティを加え、あえる。
(5)皿に盛り付けて、せん切りにした大葉を飾る。
(レシピ担当:鈴木理恵(国際薬膳師、栄養士))
●季節のオススメ養生茶
「蓮心茶(れんしんちゃ)」…蓮の実の芯(胚芽)を使ったお茶














