アサヒ飲料、食品併売可能な自販機をテスト展開

飲料 ニュース 2020.11.06 12143号 03面
軽食ニーズに対応する「食品併売自販機」

軽食ニーズに対応する「食品併売自販機」

 アサヒ飲料は、8月から子会社のアサヒ飲料販売を通じ、自動販売機での購入機会創出を目的に、食品併売可能な自販機のテスト展開を開始している。同自販機では同社の清涼飲料製品に加え、アサヒグループ食品の商品を販売することにより、利便性を向上させ、ユーザーの時短やコロナ禍で高まる非対面のニーズに対応する。コロナ禍による外出自粛などから、自販機は大きな影響を受けているが、新たな生活様式の中で高まる「非対面」や「非接触」という消費者インサイトに対応する自動販売機の可能性を訴求し、新たな価値を提供していく。

 同自販機は近くにコンビニエンスストアやスーパーなどがない工業団地や軽食ニーズがある学校などを中心に約8台でテスト展開を行っている。併売するアサヒグループの食品は、手軽に栄養が補給できる「クリーム玄米ブラン」ブランドや「1本満足バー」ブランド、スープ類では「おどろき野菜」ブランドを販売している。

 テスト展開する設置先からは、「小腹がすいたときに、近くにコンビニがないため、非常に便利」「コロナ禍で食堂などが閉鎖しているので、助かっている」などと支持を高めているという。一部の自販機では、食品だけでなく、飲料の売上げも増加するなど、設置先の自販機全体の売上げが前年比2割増と伸長している。

 同社は「現在、新型コロナウイルスの影響により、非対面で商品を購入したいという消費者のニーズが高まっている。無人コンビ二の導入に加え、食品や飲料だけでなく日用品や衣服などを販売するさまざまな価値を提供する自販機が展開されている。今後は、食品併売自販機のテスト展開の結果や、飲料と食品のシナジー効果を測定し、設置先の拡大を検討していく」としている。(本吉卓也)

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