こうや豆腐特集
◆こうや豆腐特集:「健康」軸で新価値確立 広がる機能性認知
1000年とも800年ともいわれる長い歴史を持つ乾物食品、こうや豆腐。値頃で保存性が高く、栄養も豊富な食材として、家庭の食卓を中心に親しまれている。ここ10年ほどは高タンパクで低脂質な特性、こうや豆腐が豊富に持つレジスタント・タンパク質による食後血糖値の上昇抑制や脂質代謝の促進、血中コレステロールの調整機能などの機能性研究が進み、メーカー各社などは「健康的な食品としての位置付けを確固たるものに」(こうや豆腐普及委員会・木下博隆委員長=旭松食品社長)と意気込んでいる。
一方で、大きな懸念材料となっているのが、原料大豆の高騰。昨年秋以降、国際価格が急騰し、今年5月には過去最高額に迫る水準まで跳ね上がった。現在はやや落ち着いているが、依然高止まりの状況が続き、メーカーからは価格改定の動きも出始めている。
伝統が培ってきた信頼性を礎に、健康機能やメニュー提案で新たな価値の構築を進める、こうや豆腐業界。コロナ禍に伴う内食化、健康志向をとらえようと、秋冬期も訴求強化に取り組む構えだ。(長野支局長=西澤貴寛)
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◆こうや豆腐特集:「健康」軸で新価値確立 広がる機能性認知
農産乾物 特集 2021.10.081000年とも800年ともいわれる長い歴史を持つ乾物食品、こうや豆腐。値頃で保存性が高く、栄養も豊富な食材として、家庭の食卓を中心に親しまれている。ここ10年ほどは高タンパクで低脂質な特性、こうや豆腐が豊富に持つレジスタント・タンパク質による食後血糖…続きを読む
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こうや豆腐特集:ユーザー獲得の好機 コロナ太りには高タンパク質を 代替肉需要…
農産乾物 特集 2021.10.08こうや豆腐メーカーでつくる、こうや豆腐普及委員会の木下委員長は、今春夏季の業況について「長引くコロナ禍で業務用の需要は戻っておらず、市販用も“巣ごもり特需”の反動減などで低調。決して良くはない」と振り返る。 ただ、「健康的な食品としての認知度がここ…続きを読む
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こうや豆腐特集:製造動向=21年も低調ペース 小商品化なども背景に
農産乾物 特集 2021.10.08こうや豆腐のほとんど、約98%は長野県で製造されている。県凍豆腐工業協同組合のまとめによると、主要メーカー5社の20年原料大豆使用量(こうや豆腐用)は1万7539t、歩留まり率45%で推計した製造量は7893tで、前年を9.4%下回った。21年1~8…続きを読む
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こうや豆腐特集:旭松食品 ベーシック提案に注力
農産乾物 特集 2021.10.08旭松食品は内食増加対応として、白だしを使ったベーシックなメニュー提案にあらためて力を注いでいく。 「高野豆腐の日」(11月3日)などの関連催事が多い11月を中心に、最需要期の年末にかけて、白だしメーカーとコラボしたレシピ提案企画を展開する。レンジで…続きを読む
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こうや豆腐特集:みすずコーポレーション 食品ロス削減へ賞味期限延長
農産乾物 特集 2021.10.08「新しい時代の価値観に寄り添ったこうや豆腐」(広報担当)を目指す、みすずコーポレーション。こうや豆腐の一部製品で4月1日生産分以降、賞味期限を180日から365日に延ばすなど、食品ロス削減にも取り組む。 「SDGsやゼロエミッションへの取組みは、企…続きを読む
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こうや豆腐特集:登喜和冷凍食品 人気キャラクターとコラボ 新規層開拓狙う
農産乾物 特集 2021.10.08登喜和冷凍食品は今秋、人気キャラクター「すみっコぐらし」とコラボした「すみっコぐらしこうや豆腐」を発売した。一口サイズ(約2×2.4cm)のこうや豆腐に、キャラクター12種類をプリント。調理だしのほか、おまけのシール(13種類)が付いている。 「こ…続きを読む
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こうや豆腐特集:信濃雪 チャネル拡大が鍵 ニーズ対応を強化
農産乾物 特集 2021.10.08「需要の細分化に、生き残る道がある」と話すのは、信濃雪の松島晴実社長。 「ECのボリュームアップなど、同様に多様化するチャネルの開拓を進め、ニーズに応える体制を整えていく」とする。 21年6月期の決算は、売上げ微増で着地。前年は「ゼロに近かった」…続きを読む