ファンくる・ゆっきーのなるほど外食データ:宴会は「コスパ」 会食は「質」

2026.04.06 566号 08面
Q.会食の会場選びで重視するポイントをすべて選んでください

Q.会食の会場選びで重視するポイントをすべて選んでください

 ●重視ポイントの逆転で 春からの単価アップを

 年末年始の忘年会や新年会、歓送迎会などといった繁忙期が落ち着き始める4月以降、飲食店が安定した売上げを担保するためには、新規で獲得した顧客をいかに「常連・リピーター」へとつなげ、LTV(顧客生涯価値)を高めていくのかが重要です。3月の宴会で接点を持った来店客を「一度きりの利用」で終わらせず、より「高単価なお客さま」へとつなげるにはどのような視点が必要なのでしょうか。

 ファンくる会員940人を対象に、前号の「宴会の会場選び」に続いて今回は少人数の「会食の会場選びで重視する点」について調査を実施しました。調査の結果、会場選びにおける最重要項目は、目的やシーンによって入れ替わることが明らかになりました。前号で解説した通り、大人数で行う「宴会(5人以上)」では全体の77.9%が「料金」を最優先する一方で、少人数の「会食(2~4人)」になると、「料金」の重視度は13.6%低下し、「料理の質・コース内容」がトップに躍り出ました。

 このように宴会と比較して少人数の会食シーンでは、消費者の意識が「安さ」から「料理・コースの質」へと明確に切り替わることがわかります。そのため、大人数の宴会で得た信頼をベースに、少人数向けの付加価値を提示することができれば、より客単価の高い「会食」への誘導が期待できるかもしれません。

 利用シーンによって顧客が求める「価値」の優先順位は大きく変わります。

 宴会では幹事として「予算内で全員が納得できること」を重視する一方で、少人数の会食では、自分や大切な相手と過ごす「食事の時間の質」がより重要視されやすいことが想定できます。

 会食シーンにおいては「料金」へのこだわりが薄れる傾向にあるため、無理な値下げをせずとも、適切な利益を確保するチャンスといえます。

 具体的な戦略として、少人数向けにはあえて宴会より単価を1000~2000円高く設定し、希少食材などを用いたプランを用意するのも戦略のひとつになりそうです。3月の宴会を「お店の下見」として満足していただいた来店客に対し、4月以降はより高い期待に応える「会食」の場を提供し、「宴会で集客し、会食で利益を出す」ステップアップを実現することが、繁忙期後の収益性を高める鍵となります。

 ●ファンくる

 国内最大級の顧客満足度向上プラットフォーム。お客さまのホンネを基に、効率的に顧客満足度を高めることが可能。定期的に意識調査も行っている。/運営=(株)ファンくる

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら