オリーブオイル特集

乳肉・油脂 2019.08.05
オリーブオイル特集

 国内オリーブオイル市場は18年、家庭用で400億円の大台を突破。金額ベースでキャノーラ油を抜き、食用油トップカテゴリーの座に就いた。かねてから有望市場として注目を集めていた同市場だが近年、調味料として使う「生食(生使い)」での用途が引き続き拡大。17年は原料環境により停滞を余儀なくされたが、優れた健康価値や多岐にわたるアイテムラインアップなども後押しし、高付加価値カテゴリーとして食用油全体の規模拡大にも機能した。
 19年も参入メーカー・小売サイドでは多彩な活性化策をすでに展開。メニュー提案やクロスMDに加え、新たな使い方提案も見られるなど上々の出足をみせる。「健康」「おいしさ」「楽しさ」を兼ね備えるカテゴリーとして注目も高い一方、購入経験率は約50%と低く、伸びしろも十分。スペイン・イタリアなど生産国の原料状況にもよるが、現在の国内需要が継続した場合、将来的には家庭用規模で500億円の大台も現実味を帯びてくる。(村岡直樹、久保喜寛、深瀬雅代、小澤弘教)