米菓特集

菓子 2020.03.02
米菓特集

 19年度(19年4月~20年3月)の米菓市場は生産金額ベースで、ほぼ前年並みの2800億円前後で着地しそうだ。食品需給研究センター調べの1~12月生産量は0.1%の微増で着地し、家計調査の1~12月でも1.9%増。また米菓市場全体の約7割を占める新潟県メーカーだけ見ても、各社明暗はあるが単純合算では前年を超える見込みで、総じて堅調な市場といえる。日本の伝統菓子として価値が認められていることや、各社のプロモーションによるさまざまな仕掛けが功を奏しているようだ。迎えた20年も底堅い推移が見られそう。新型肺炎による影響は先行きに不透明感が漂うが、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会によるTV観戦など内食回帰による需要増やインバウンドは期待できそう。また、引き続き若年層へ消費を喚起するため、米菓の洋風化商品の開発や、次の成長戦略を見据えた投資が見られるなど、新たな価値の創造への取組みを各社進めている。(山本大介)