包装米飯特集
パックご飯を意味する無菌包装米飯市場は21年度、12年連続で増加し、生産量も過去最高を更新した。本紙推計の21年度出荷ベース市場規模は、新会計基準を適用する企業もあって前年比較が難しいが、実質では前年比5%超増の895億円前後とみられる。利便性や保存性が受け入れられてきたが、近年はライフスタイルの変化が急速に進み、さらにコロナ禍による内食需要の高まりで喫食機会が増えた。直近では、自宅療養者向けに行政からの支援物資としてパックご飯の要請が殺到。一方で、包装資材の高騰・供給不足リスクに加え、生産能力にも限界があり、各社安定供給に向けての対応に追われている。ただこれはパックご飯のニーズが高いことを示しており、明るい未来も見えてくる。業界内では増産の鼻息も荒く、1000億円市場も目前に迫ってきた。(山本大介)
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◆包装米飯特集:12年連続増加 生産量も過去最高
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07パックご飯を意味する無菌包装米飯市場は21年度、12年連続で増加し、生産量も過去最高を更新した。本紙推計の21年度出荷ベース市場規模は、新会計基準を適用する企業もあって前年比較が難しいが、実質では前年比5%超増の895億円前後とみられる。利便性や保存…続きを読む
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包装米飯特集:サトウ食品 家庭の常備食化目指す
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07サトウ食品は、家庭のご飯に代わるパックご飯「サトウのごはん」ブランドの常備食化を目指す。昨年新発売した売れ筋トップ3商品の「8食パック」大袋タイプや今年リニューアルした「スーパー大麦ごはん」など、適量や健康訴求をキーワードに多様化する市場ニーズをとら…続きを読む
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包装米飯特集:テーブルマーク 大粒米の新価値を訴求
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07テーブルマークのパックご飯(無菌包装米飯)事業は、22年度1~6月上半期、売上げが前年比微増で推移している。行動制限がなくなり、人流が回復してきたものの、内食需要は底堅く継続していることが背景にある。 今期は、外食市場で人気が高まっている大粒米を使…続きを読む
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包装米飯特集:東洋水産 無菌・レトルトを軸に
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07東洋水産の米飯事業の4~7月の販売状況は、出荷ベースで前年並みで推移している。22年3月に福島県沖で発生した地震の影響を受け、工場の一部生産ラインが停止し、それに伴う一部商品を休売したものの、主力の無菌包装米飯は順調に推移した。 今後は引き続き、無…続きを読む
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包装米飯特集:ウーケ 小容量と健康基軸伸び
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07神明グループのウーケは前期、売上高が前年比1%伸長した。富山県入善町にある工場は3ラインを有するが、3交代・24時間稼働のフル生産となっており、調整を進めながらも顧客からの要望に応えている。 増産体制確立が急務となり、4ライン目設置に向けて検討を進…続きを読む
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包装米飯特集:越後製菓 雑穀・多食商品を強化
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07越後製菓の米飯事業は、4月から7月まで前年比21%増と好調な出足となっている。今年は引き続き環境に配慮したフィルム包装容器「日本のごはん」に注力すると同時に、好調な雑穀系商品と多食タイプ「越後のごはんコシヒカリ5個パック」を拡販していく考え。 コロ…続きを読む
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包装米飯特集:はくばく 「ポタージュ粥」高評価
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07昨年7月に加熱殺菌レトルト商品を手掛ける新工場を開設、レトルトかゆなどの製造販売を本格始動させた、はくばく。「おかゆを病気食ではなく、日常食として楽しむ」(同社)がテーマのNB「暮らしのおかゆ」シリーズを中心に、展開強化に取り組んでいる。 3月に発…続きを読む
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包装米飯特集:アイリスフーズ 生産能力向上し2桁増
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07アイリスオーヤマグループのアイリスフーズのコメ事業は、豊富な資金力と販売網を強みに、主食米から無菌包装米飯、もち、非常用災害食のアルファ化米、レトルトご飯などの加工品まで展開している。 このうち無菌包装米飯は、市場拡大とともに大きく伸長し、宮城県の…続きを読む
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包装米飯特集:丸美屋食品工業 セット米飯で成長加速
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07丸美屋食品工業は、具材、無菌「ごはん付き」のセット米飯を展開し、成長を加速している。コロナ療養や在宅勤務などによる消費増をTVCM、新聞の防災広告などでとらえた。 一部生産が追いつかないほどの需要増に対し、販路を一般量販向けに絞って供給を尽くす。「…続きを読む
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包装米飯特集:たいまつ食品 「ご当地おこわ」に焦点
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07たいまつ食品は、日本の郷土料理に焦点を当て、ご当地で食べられる「おこわ」シリーズを訴求していく。北海道フェアなどの催事に加え、コメの産地とは違ったエリア切り口で楽しく選べる売場作りによる活性化を目指す。 22年3月期の包装米飯全体の売上高は前年比2…続きを読む
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包装米飯特集:大塚食品 「マンナンごはん」順調
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07大塚食品の「マンナンヒカリ」ブランドは、コンニャク生まれの米粒状加工食品となる。糖質・カロリーをコントロールしながら、食物繊維もとれるという価値が生活者に支持されている。 同ブランドは、炊飯するタイプの「マンナンヒカリ」やパックご飯「マンナンごはん…続きを読む
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包装米飯特集:味の素社 CMで2桁成長後押し
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07味の素社は、おかず・雑炊のトップブランドである、レトルトの「白がゆ」などを展開し、近年は前年比2桁成長を続けている。 新型コロナウイルス感染が拡大し、体調不良の消費ニーズを多く得た。28年ぶりにTVCMを制作。「ごま油香る!中華風月見粥」といった常…続きを読む
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包装米飯特集:ジャパンパックライス秋田 月産360万食フル稼働へ
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07業界初のコメ生産農家によるパックご飯工場として昨年7月、本格稼働開始したのが、ジャパンパックライス秋田。生産能力は月間360万食で、現在300万食を達成し、年内にはフル稼働となる見込みだ。そこで、第2工場の新設に向けた検討に入った。 同社は、大潟村…続きを読む
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包装米飯特集:幸南食糧 もみ殻主原料の包材に
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.07在阪有力コメ卸、幸南食糧は「お米の価値と魅力を伝える」をスタンスに、ニーズの高い健康米やパックご飯・おかゆなどの加工品にも注力している。 人気の高いカップおかゆで、移し替えずレンジでそのまま温めて食べられる簡便性に加え、もみ殻由来の紙素材を使用した…続きを読む