東北卸流通の力 リーダーに聞く

卸・商社 2022.10.28

 東北の人口減少、少子高齢化は、あらゆる場面に流れてきては問題解決を阻んでいる。胃袋が縮小すれば、SMの売上げは落ちる。自明の理だが、北東北のSMには右肩下がりの人口と反比例し、売上げ、利益を伸ばしている企業があり、多くが注目する。「価格訴求や小売側の一方的な商品施策ではなく、地域の方々が求めるものを売場に並べているからだ」(若林哲也三菱食品東北支社長)と指摘する。
 安さはいつの時代も大きな魅力だが、豊かな生活は安さだけでは実現しない。さらに支えていく卸売業も幅広い情報と提案が求められる。卸売業界は諸コスト上昇、2024問題、ドライバー不足など、もはや自社のみでは解決できない状況にあろう。AI、DX対応が急務と叫ばれるものの、人の力で支える部分が多いこの業界。「従事している方々に優しい物流にならないと進まない」(佐藤和宏国分東北社長)という現実がある。協業の取組みで課題解決へ踏み込んでほしい。(東北支局長=三沢篤)