10月5日。今日はポルトガルの共和制樹立記念日
1910年10月5日、国王マヌエル2世を廃位し、ポルトガル第一共和政が成立。ポルトガルで共和革命が起こった。
ポルトガルの甘口ワイン、ポート・ワイン
1670年代からポルトガル北部のドウロ(Douro)川上流で生産が始まり、18世紀にはポルト(Oport)港からイングランドに大量に輸出された。ブランデーを加えて造るフルーティな甘口ワインである。
1.ポート・ワインの醸造法
主な黒ブドウ品種はトゥリガ・ ナシオナル(Touriga Nacional)、 トゥリガ・フランセーザ(Touriga Francesa)、ティント・ カン(Tinto C̃ao)、ティンタ・ロリス(Tinta Roriz)など。白ブドウ品種はマルヴァジア・フィナ(Malvasia Fina)、ゴウヴェイオ(Gouveio)などである。
ブドウを圧搾し、2〜3日発酵させたワイン450Lにアルコール77%の粗留ブランデーを約100L加えて発酵を止める。アルコール分は19〜20.5%、糖分は9〜10%となるが、これを樽で長期間貯蔵する。ポート・ワインはカプロン酸エチル、カプリル酸エチル、カプリン酸エチル、テルペンアルコール、各種のアルデヒドなど香気成分を多く含む。
2.ポート・ワインの種類
(1)ルビー・ポート(Ruby Port)
コンクリートまたはステンレ スタンクで2〜3年熟成する。濃い赤紫色で若々しさが残る。もっともポピュラーなポート・ワイン。
(2)ホワイト・ポート(White Port)
白ブドウを用いてルビー・ポートと同様につくったもの。
(3)LBV(Late Bottled Vintage)
単一のブドウを用いて醸造し、4〜6年ビン貯蔵したもの。
(4)トーニー・ポート (Tawny Port)
ソレラ・システムにより樽で7年以上熟成したもの。
(5)ヴィンテージ・ポート(Vintage Port)
樽で最大で2年半熟成後、さ らに20〜30年ビン貯蔵したもの。またSingle Quinta Vintage Portは単一醸造所で造られた最高級のポートである(Quintとは醸造所のこと)。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:東京農業大学 佐藤和夫))