11月19日。今日は熟カレーの日
毎月19日は江崎グリコ株式会社が制定した熟カレーの日。19を「じゅく」と読ませる語呂合わせのほか、毎月20日前後にカレールゥがよく売れることに由来する。カレーライスは経済的であることから給料前によく食べられるという。
そっぷ、おむれつ、しちゅう、かつれつ、びすてき、らいすかれい、さらざ其外お好みしだい
『東京流行細見記』によれば日本には1877(明治10)年頃、京都、大阪にも西洋料理屋が2軒できていてそのメニューに「そっぷ(スープ)、おむれつ、しちゅう、かつれつ、びすてき、らいすかれい、さらざ其外お好みしだい。」と記されているところをみると、カレーは1872(明治5)年頃には日本に入ってきていたのではないかと推定される。その後鹿鳴館時代に一定程度広まり、かなりの人々に知れわたっていたと思われる。この時代は歴史が示す通り、あらゆる西欧文明をとり入れようとして、和服を洋服に、日本間を洋間に変えること、はなはだしくは西欧人との結婚を奨励した時代である。当時のことながらその食生活においても、和食を洋食にという動きが著しく強かったのである。このような時流を背景に、カレー粉が急速に浸透して いったのは想像に難くない。しかしこれは一般庶民というより上流社会に対してのみであったろう。 そして今日的にいえば、このカレー粉は家庭用ではなく主に業務用として扱われ、専門の調理人の手によりカレーライスとして調理され、西洋料理屋もしくは洋食屋とよばれる店でカツレツと並んで洋食の代表的メニューとなっていた。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:エスビー食品株式会社))