1月4日。今日は石の日
1月4日は石の日。語呂合わせに由来する。地蔵や狛犬、墓石などに触れると願いが叶うとされる。
熱した石の上で作られた無発酵パン
パンは人類にとってきわめて伝統的な食品であり、約6000年前のチグリスユーフラテス河畔では小麦粉粥を熱した石の上で焼いた無発酵パンが食べられていたと推察されている。このようなパンが中近東諸国では今日でも継承されている。
無発酵パンがいつ頃発酵パンに変化したのは定かではないが、古代エジプト時代の墳墓にある 壁画には発酵パンの作り方が記されている。古代エジプトの発酵パンの製造法が、ギリシャを経て、紀元前200年頃にローマに伝わり、ベーカリービジネスが確立された。そして、ローマ時代以降、パンはヨーロッパ各地へ普及していった。パンの特徴は、各地で栽培される小麦あるいはライ麦の性状、環境条件、 あるいは消費者の嗜好性等によって異なるようになり、各地固有のパン文化が発展し、現在に継承されている。
今日のパンの製造法は、本質 的にはローマ時代と変わっていない。しかし、20世紀の工業時代になってからは、機械化の進展、あるいは製パンに適した酵母の純粋培養の普及等によって、 製パンの合理化が進んでいる。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:一般社団法人日本パン技術研究所 井上好文)