4月6日。今日は天塩塩むすびの日
4月6日は株式会社天塩が制定した天塩 塩むすびの日。塩(4)むすび(6)の語呂合わせに由来する。
塩の使い分け
サラサラの乾燥塩は精選特級塩 (高純度塩、微粒塩)、特級塩、食塩があり、しっとりした湿塩は並塩、白塩(大粒、中粒)、造粒塩 などがある。精選特級塩、特級塩、白塩はブランド数が多く、粒径、純度などが異なる。食塩、並塩もメーカーにより各種ブランドがあるが統一規格のため品質にはほとんど差がない。
精選特級塩、特級塩は純度が高く流動性が良いのが特徴で、バター、チーズなどの乳製品、ハム、ベーコンなどの肉製品、かまぼこなどの練り製品、カレールー、パン、ソース、マヨネーズなどの高級品に使われる。
微粒塩は固まりやすい欠点はあるが、溶解性、分散性に優れ、お茶漬け、即席めん、スープの素、チャーハンの素などが主な用途で ある。
食塩はややサラサラ感に劣るが、ソース、マヨネーズなどの調味用、パン、菓子、水産加工など 非常に幅広く使われている。
並塩は味噌や麺類、また白塩や輸入天日塩は醤油、数の子などの魚卵加工、漬物などに使われる。
輸入天日塩は泥などの混入があり衛生上の問題があるため、水産加工では、一次加工は輸入天日塩、仕上げは白塩というケースもある。
レストランや家庭などの厨房用は、多様な食品に数種類の塩で対応している。こだわりの料理人は、 塩への先入観や使い勝手などいろいろな理由で商品を選択するため、一概に良い悪いなどが議論できるものではない。一般的には価 格も安く使いやすい食塩が多いが、特定の料理では塩のもつ特性を生かしているケースもある。フランス料理店ではフランスの岩塩、四川料理では中国四川の井塩、 京料理では昔風の真塩などと産地にこだわる例もある。
風力による立体濃縮の塩、塩を溶解したかん水を平釜で煮詰めた フレーク塩は、苦汁を含ませやすく柔らかく溶けやすいが流動性に欠ける。これらは小規模製塩で、設備費は安いがエネルギー効率が悪く価格は高いため、家庭用が主で大量使用の食品加工には適していない。
近年店頭では、宣伝活動でブランドイメージを高め付加価値をつけた特殊製法塩や岩塩などきわめて多種類の塩が販売されているにもかかわらず、消費者には客観的な情報はほとんどなく、それぞれの商品の宣伝情報だけしか提供さ れず消費者に選択を迷わせていた。しかし平成20(2008)年に発足した食用塩公正競争規約により製法表記などの客観情報が提供されるようにより消費者の商品選択に役立つものになっている。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:食用塩公正取引協議会 新野 靖))