全国味噌特集

全国味噌特集:トレンド=減塩味噌に注目 汎用性高い加工品も人気

調味料 特集 2020.03.18 12027号 07面
減塩味噌に加え、液状味噌や粉末味噌にも期待

減塩味噌に加え、液状味噌や粉末味噌にも期待

4月から適用される「日本人の食事摂取基準(2020年版)」には、高齢化社会に対応する虚弱(フレイル)予防・生活習慣病予防への対応などが盛り込まれた。高齢期の疾病予防・低栄養防止策として『具だくさん味噌汁』を推奨する動きもあることから、塩分を控えた減塩味噌が注目されそうだ。液状味噌やパウダー味噌、調理味噌など、一般的なペースト状の味噌に手を加えた加工品も汎用(はんよう)性の高さで引き続き人気を集めそうだ。

5年ごとに厚生労働省が改定する「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日に成人1人が摂取するナトリウム(食塩相当量)の目標量が0.5g引き下げられ、高血圧や慢性腎臓病(CKD)の重症化予防を目的とした量として新たに6g/日未満と設定された。

塩分摂取を抑制するため、減塩・低塩味噌への注目が高まりそうだ。塩分控えめの具だくさん味噌汁はフレイル予防にも有効で、積極的なメニュー提案や家庭での調理機会を後押しする施策が期待される。

また、マルコメやマルサンアイ、ひかり味噌が展開する液状味噌は、その利便性を訴求すればまだまだ伸びる余地がある。マルコメ「料亭の味 フリーズドライ 粒みそ」、神州一味噌「パパッと味噌パウダー」はべたつかないため味噌料理に最適だ。バリエーションが豊富になった調理味噌もマーケットの裾野を広げるのに一役買いそうだ。

味噌ではないが、マルコメの大豆製品群「ダイズラボ」シリーズ、ハナマルキの「液体塩こうじ」、ひかり味噌が展開するソラ豆由来の植物性タンパク質食品「ハーキス」、中小規模のメーカーも展開するぬか味噌(ぬか床)などの動きにも注目したい。

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