全国味噌特集

全国味噌特集:消費=家計調査、支出横ばい・購入減 消費刺激策に期待

味噌・醤油 2020.03.18 12027号 07面

総務省の家計調査(2人以上世帯)によると、19年の1世帯当たりの味噌に対する支出金額は前年とほぼ同じ2200円だった。購入数量は5076g(前年比2.8%減)で約118g減った。100g当たりの平均価格は43円だった。

過去10年の消費動向の推移を見ると味噌に対する支出金額、購入数量はいずれも減少傾向にある。特に購入数量が大幅に落ち込み、10年間で2割以上減少した。外食や弁当・惣菜を利用する“食の外部化”が進み、即席味噌汁の需要が伸びているため一概に“味噌離れ”が進んだとはいえないが、人口減少による頭打ちは避けられない状況だ。

世帯人数や家庭内調理機会に合わせて商品の小容量化も進んでいる。かつて主流だった1kg入りのピロー袋やカップ味噌は一部の人気商品を除いて店頭から消え、800gや750g、650gへと姿を変えた。首都圏では売場スペースの関係もあり500gや375gなど、より容量が少ない商品が求められる傾向にある。支出金額や購入数量のダウントレンドは今後もしばらく続きそうだ。

業界全体のPR事業を担うみそ健康づくり委員会では、消費刺激策として各県組合のイベント支援や専門家・オピニオンリーダーとの連携によるパブリシティー強化を図る。メディア戦略としては既存メディアとSNSなどの新規メディアのマーケット特性を理解し、双方の強みを活用して相乗効果を上げていく。メーカー各社には売上げに直結するようなプロモーションが期待されるが、広告宣伝費は加工品や塩麹、甘酒などに多く費やされているのが実情だ。

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