メニュートレンド:トロけるうまさ、チャーシューは「握り」で!「東京ラーメン マリオン」

2010.12.06 381号 02面
一口で食べられる握り寿司ほどの大きさ。人気商品ながら蛸井さんは作り置きをせず、注文が入ってから1つ1つ手作りする。チャーシューは脂身の多い国産豚ばら肉を使用

一口で食べられる握り寿司ほどの大きさ。人気商品ながら蛸井さんは作り置きをせず、注文が入ってから1つ1つ手作りする。チャーシューは脂身の多い国産豚ばら肉を使用

昔ながらの庶民的な町のラーメン屋の風情。主力のラーメンはさっぱり醤油味で600円

昔ながらの庶民的な町のラーメン屋の風情。主力のラーメンはさっぱり醤油味で600円

東十条に店を構える老舗ラーメン店「マリオン」。すっきりとした醤油味のラーメンと一緒に、来店客の8割が注文するという名物メニューが「チャーシューにぎり」だ。ラーメンのお供としてだけでなく、持ち帰りでまとめて買いにくるファンも多いという。まかないから生まれたアイデアメニューは、創業当時から27年変わらぬ人気ぶりだという。吟味された素材と丁寧な仕込みによるおいしさこそ、アイデア以上に息の長いヒットの秘密が隠されている。

◆創業以来27年のロングヒット

開店時間の夕方6時過ぎ。取材中に2人連れのお客が入ってくる。ラーメンを食べに来たのかと思いきや、チャーシューにぎり10個、もう1人も6個を持ち帰りで注文する。その人気ぶりを思い知らされた瞬間だ。「来店客の8割がラーメンとセットで注文する」と店主の蛸井眞さん。平日の出数は150個前後。多い日は300個以上も出る名物メニューだ。

同店のメニューは1984年のオープン当時とほとんど変わっていない。チャーシューにぎりもまたオープン時からのものだ。当時「仕込みのときに作業しながら食べやすいようにと女房に作ってもらっていた」のがおいしくメニュー化を決定。最初は驚かれたものの、すぐにラーメンとセットで注文するようになっていった。

最初は白いご飯にチャーシューを巻いていただけだったが、試行錯誤を経てご飯にチャーシューのたれを染み込ませ、刻みネギをサビ代わりに入れる現在のスタイルに。ご飯は崩れることなく、ネギの風味がチャーシューのうまみにさわやかな後味を残す。

チャーシューは昆布、ニンニク、日本酒を合わせた汁でじっくりと下ゆでし、醤油だれに漬け込む。一晩ねかせて味を染み込ませた味は、醤油の風味と豚肉のうまみだけとは思えないコクのあるおいしさだ。

蛸井さんは同店を開業する前は、東京會舘でフランス料理の修業をしていたという経歴の持ち主。ラーメン好きが高じて、独学で味を追求し現在の店を開業。遠方から訪れるお客も多く「町の名物に育ってくれれば」と蛸井さんは意欲を見せる。

●店舗情報

所在地=東京都北区中十条3-18-1/開業=1984年/営業時間=午後6時~翌午前1時、日休/坪数・席数=12坪、14席/客数=約100人/客単価=約1000円

●愛用資材・食材

「ハナブサ 薄口醤油(本醸造)」ハナブサ醤油(株)(本社=山形県東田川郡庄内町)

「丸十大屋 本醸造醤油」(株)丸十大屋(本社=山形県山形市十日町)

同店のチャーシューそしてラーメンスープの要となる醤油には、蛸井さんの故郷山形の本醸造醤油を使用している。「醤油の香ばしさがしっかりとある味に仕上げたかった」と蛸井さん。透明感のあるこはく色なのに濃厚な醤油のコクと香りになる」と当初はハナブサ薄口醤油だけを使用していた。ハナブサ醤油は創業188年の歴史ある造り醤油屋。現在はブレンドして味を調えている丸十大屋もやはり山形で167年の歴史をもつ。

規格=各1.8リットル

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