こうや豆腐特集
約800年の歴史を持つ伝統的な乾物食品、こうや豆腐。高タンパクで低脂質な特性、豊富に含むレジスタントタンパク質がもたらす健康機能性などが市場認知度を高め、新たなユーザー層を開拓している。いまだ収束が見通せない新型コロナウイルスの感染拡大で業務用関連は苦戦が続くが、基軸を置く家庭用の需要ペースは、強まる内食化や巣ごもり消費を追い風に堅調だ。一方で、昨年秋から原料大豆の相場が急騰。過去最高価格に迫る勢いを見せ、メーカー各社は危機感を募らせる。先行きに暗雲も漂い始めた中で業界は、機能性研究の積み重ねやニーズの変化をとらえた商品・メニュー開発などで、「こうや豆腐の価値を高める」(こうや豆腐普及委員長=木下博隆・旭松食品社長)構えだ。(長野支局長=西澤貴寛)
-
◆こうや豆腐特集:機能性で高まる価値 原料大豆高騰に危機感
農産乾物 特集 2021.06.07約800年の歴史を持つ伝統的な乾物食品、こうや豆腐。高タンパクで低脂質な特性、豊富に含むレジスタントタンパク質がもたらす健康機能性などが市場認知度を高め、新たなユーザー層を開拓している。いまだ収束が見通せない新型コロナウイルスの感染拡大で業務用関連は…続きを読む
-
こうや豆腐特集:免疫力高める効果 旭松食品など、産学連携研究
農産乾物 特集 2021.06.07こうや豆腐が豊富に含む大豆由来のレジスタントタンパク質(SRP)に免疫力を高める効果があると旭松食品と信州大学農学部が4月に発表した。 両者の共同研究によると、こうや豆腐を原料に調整したSRPをマウスの脾臓細胞に添加する実験の結果、SRPの濃度が高…続きを読む
-
こうや豆腐特集:20年製造量 ブーム落ち着き9.4%減
農産乾物 特集 2021.06.07こうや豆腐はほぼ100%、長野県で製造されている。県凍豆腐工業協同組合のまとめによると、主要メーカー5社の20年原料大豆使用量(こうや豆腐用)は1万7539t、歩留まり率45%で推計した製造量は7893tで、前年を9.4%下回った。 18~19年の…続きを読む
-
こうや豆腐特集:旭松食品 機能性訴求&巣ごもり対応
農産乾物 特集 2021.06.07旭松食品は健康機能性の訴求を継続強化するとともに、巣ごもり需要への対応として含め煮を中心とした定番メニューの提案にあらためて注力する。 信州大学農学部との共同研究で、こうや豆腐由来のレジスタントプロテインに免疫賦活効果があることを突き止めた。こうや…続きを読む
-
こうや豆腐特集:みすずコーポレーション ロス削減へ賞味期限延長
農産乾物 特集 2021.06.07「おいしいは、やさしい」を企業CIに掲げる、みすずコーポレーション。食品ロスの削減に向け、こうや豆腐の一部製品で4月1日生産分以降、賞味期限を180日から365日に延長した。 「SDGsへの認知なども広がる中、こうや豆腐も“環境にやさしい”商品に改…続きを読む
-
こうや豆腐特集:登喜和冷凍食品 家庭用製品の品揃え充実へ
農産乾物 特集 2021.06.07「家庭用製品を中心に、品揃えの充実」(登内英雄社長)を目指す登喜和冷凍食品。21年3月期こうや豆腐カテゴリー売上げは前年比3%減で、家庭用が同1%減、業務用が同8%減だった。 「こうや豆腐はもともと家庭用が需要の中心で、ここ20年ほどかけて業務用市…続きを読む
-
こうや豆腐特集:信濃雪 家庭用、国産大豆商品など拡充
農産乾物 特集 2021.06.07業務用関連への売上げ比率が高い信濃雪は「コロナ禍で人の動きや働き方が変化した」(木下龍夫社長)中で、家庭用商品の充実を目指す。家庭用カテゴリーは「比較的、高価格帯の国産大豆物が伸びている」ことから、販売数量は減っているものの、売上高は横ばいを維持して…続きを読む