英国で注目の健康系スナック グルテンフリーや低カロリーに
スナックが大好きな国民が多い英国では、いま健康をコンセプトにしたスナックが注目を浴びている。今回は英国のスナックのトレンドと人気の背景および商品を紹介する。
野菜入りの革新的スナックが続々と
英国では昔からポテトチップスがスナックの主流だが、近年の肥満の問題の深刻化により、おいしくて身体にもプラスとなるようなスナックを食べたいという消費者が多い。
特に、ランチタイムを十分に取らずに仕事を続ける現代人には、簡単に食べられるスナックが便利だ。このような理由から、空腹を満すだけではなく、栄養分を補えるようなスナックを選ぶ人々も多い。
また、グルテンフリーやダイエットの流行、ベジタリアンやビーガンの増加といった社会現象がスナックの材料やフォーマットにも大きく影響している。
近年、低カロリーや健康をアピールする野菜入りの革新的なスナックが続々と登場している。例えば、食物繊維の含有量をセールスポイントにする商品、タンパク質の含有量をアピールするスナックなど、健康に関心の高い消費者には魅力的だ。
材料のトレンドは豆類である。その中でも、ひよこ豆とレンズ豆が数多く使用されている。この他には、トウモロコシ、玄米、大麦、コメを使ったスナックやピタパンチップスなど風変りなものもたくさんある。革新的でワクワクさせる要素が好奇心旺盛な消費者を引き付けているようだ。
参考サイト:
UK Consumer Snacking Industry Report (Updated 2019) Mintel.com(英語)
ひよこ豆やレンズ豆のチップスがトレンド
コーン・トライアングルはポップコーンのように軽く仕上げたスナック。ホットワサビやスパイス・ココナッツなどの風味がある。グルテンフリー商品。ホットワサビ味の主な材料はトウモロコシ、グリーンピース、ホウレンソウ、ケール(アブラナ科の野菜)・緑のレンズ豆である。23gで95kcal。
インディアン・スパイス・フラットブレッド・チップスは赤レンズ豆、赤ピーマン、ターメリックが入ったココナッツ風味の2度焼きチップス。フラッドブレッドはインド料理の定番メニューであるが、それをスナック化した革新的な商品。通常のポテトチップスのように油で揚げてない点が健康志向の消費者にアピールしている。30gで135 kcal。
低カロリーのレンズ豆チップスはレンズ豆を40%含む。風味は塩味、レモンと唐辛子、マンゴとミントなどである。通常のポテトチップスのカロリーを40%削減し、砂糖を使わずに仕上げた。グルテンフリー商品。28gで130 kcal。
大麦スナックは大麦を40%含む。風味にはアラビアータ・ペスト、ローズマリーなどがある。グルテンフリー商品。アラビアータ味の場合、100g中に食物繊維6.9gが含まれている。
エキゾチックな商品も増える
ご紹介したように、体重が気になる消費者に向けて、カロリーを大幅に削減したスナックも多い。サイズや形、風味もさまざまだ。弁当用の小袋からパーティー用のXLサイズまでニーズに合わせて選ぶことができる。
英国の風味の定番といえば、塩、バーベキュー、酢と塩、チーズだが、エキゾチックでインターナショナルな風味も店内に並ぶ。例えば、ココナッツやワサビ、ショウガなどを使用したアジア風や南米風、さらには、中近東風味のスナックまでもが楽しめる。(フードライター ラッド順子)