百歳への招待「長寿の源」食材を追う:ターメリック
ターメリックはたくあんやカレーにみられる着香料。そして止血・健胃の薬効も。食欲をそそる美しい黄色となり、しかも安全性が高い。日本人の好む安価なハーブといえよう。キャラウェイはドイツをはじめ北欧などで人気の高いハーブ。パン・ケーキ・チーズ・ザワークラウト(漬物)・アクアビット(蒸留酒)などに広く利用される。薬効は肥満防止・糖尿病・胆石ほか。この面の愛好者も多い。(食品評論家・太木光一)
ターメリックは色づけ専用のスパイス。フランスではキュルキュマ、日本ではウコンとかキゾメグサ(黄染草)とも呼ばれている。原産地はインドの熱帯地方で、ショウガ科の多年草。現在では世界の熱帯・亜熱帯地方で広く栽培され、高温で雨の多い地域が適地。
黄色で多肉の根茎は、節を持ち長さ四センチ、幅三センチぐらいで一〇アール当たり一・三~二・三トン程度の収穫量がある。種の根茎に対し一〇倍強の成長をみせる。根茎を掘り上げ水洗して皮をむき、五~七時間煮てから乾燥する。これを粉末化したものがターメリックだ。
このターメリック、ちょっと泥臭いペッパーのような、またジンジャーのような芳香もあり、辛味もわずかだがみられる。外観は黄色のパウダーで、色・香り・味と三拍子そろう。
ターメリックの黄色はクルクミンという色素が主体で、止血剤・健胃剤などの薬用のほか、スパイス・染料・調味料などに使われる。
マレーシアでは、けがをした時にターメリックを傷口に塗る。インドネシアでは、オーデコロンのようにターメリック水をつくり身体にすり込み化粧品として使用。
インドでは皮膚病の薬として、またムダ毛を防ぐ外用薬として塗布する、といったように、さまざまな薬効がみられる。
食用としてのターメリックは、カレー粉の色づけと調味料として使われている。このほかたくあん・ピクルス・漬物・ピラフ・フレンチマスタード・練りがらし・ブイヤベースなど黄色い色を必要とする食品に広く使用される。ブイヤベースやピラフなどに利用する時、高価なサフランの代用にされるためインドサフランとも呼ばれる。
ターメリックの特性は、人工色素のように有害なものが全くなく、少量の使用で天然の鮮やかな色彩と、爽やかな芳香を楽しむことができる。非常に早く発色するので、始めは少量使用し、順次増量していくことがポイント。価格も安く極めて効果的だ。
ターメリックを最も上手に使用しているのはインド。原形のまま購入され、どこの家庭にも常備される。手作りカレーの秘伝の味の素として大活躍する。このほか染料や塗料にも使用される。変色が少ないので利用価値は高い。
日本人もインド人に劣らないほどカレー好きであるが、家庭で各種スパイスをミックスしてオリジナルカレーをつくることは非常に少ない。従って日本ではターメリックの普及度は非常に低い。
市販のたくあん漬けは、ぬかからつくる淡い黄色で十分なはずだが、ターメリックで色づけしたものほどよく売れる。日本人にとって黄色は食欲をそそられる色ともいえよう。
ターメリックを使用したカレーやたくあん漬けは鮮やかな色が楽しめるうえ、安全。安くて非常に効果的だ。
しかも健胃などの薬効も期待され効用が高い。














