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竃(かまど)という字は日常生活で見ることはなくなった。子どものころ、それを「へっつい」と呼んでいた。「へつつい」という呼び方があり、それが縮まってへっつい。 昭和30年代のはじめごろ、流山(千葉県流山市)の工場内にあった屋敷から工場の近くに引っ越した。当時としては洋風の近代的な家を建てたが、裏にわざわざ小屋を設け、その中に竃を作った。当時はやっと電気炊飯器が出始めたころ。父は新しいもの好きで電気釜を買ってきて炊いて食べてみたらおいしくなかったからだ
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