健康関連食品特集

◆健康関連食品特集:市場規模1兆4000億円超に 食の側面から健康生活貢献

総合 2019.05.20 11878号 07面
トクホでは飲料・乳製品を軸に今春も多くの需要が見込まれる

トクホでは飲料・乳製品を軸に今春も多くの需要が見込まれる

健康関連食品は機能性表示食品が18年も拡大、特定保健用食品(トクホ)・栄養機能食品などと合わせ、多様な健康ニーズに対応している。食の側面から国民の健康生活に資する同市場だが、高齢化に加え、健康・美容志向の定着を背景に1兆4000億円を超える市場規模に拡大。国内食品業界全体の課題である「胃袋減少」に対抗しうる絶対的な価値「健康」を武器に、19年以降も伸長傾向が続きそうだ。(青柳英明、小澤弘教、本吉卓也、涌井実、村岡直樹)

●絶対価値で 「胃袋減少」に対抗

本特集では栄養機能食品・トクホ・機能性表示食品の制度型健康食品に加え、健康性を価値訴求の主軸に据える食品(一部サプリメント含む)を「健康関連食品」とする。同市場は1970~80年代、主にシニア向けとして誕生。転換期となったのは90年代後半からのトクホの急速な拡大で、生活習慣病対策などに対応する身近な商品として現在の基盤を構築した。これに加え、近年では美容・健康志向の浸透により一大市場としての地位を確立。手売り・通販の両分野で需要を拡大し続けている。

18年の市場規模はトクホが微減となったものの、依然6000億円を大きく超えて推移。さらに機能性表示食品が登録数2000の大台に乗り、市場規模も2000億円に肉薄した。安定基調をみせる栄養機能食品、根強い減塩・ローカロリー・低糖質商品なども下支えし、トータルではさらに拡大した。

食品産業全般の側面では、引き続き手売りチャネルの戦略に注目したい。特に食品スーパーはドラッグストアの量販化に伴い、高収益を見込める同市場への期待が強い。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会へ向け、運動(スポーツ)と連動した摂取提案も加速している。

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