ごま油特集

◆ごま油特集:食用油屈指の巨大カテゴリーに 家庭用370億円へ伸長

乳肉・油脂 2021.09.08 12289号 05面

 ごま油市場は、食用油屈指の成長カテゴリーとして拡大している。中でも家庭用は20年、新型コロナによる内食増や巣ごもり需要に加え、「かける」「あえる」などの生使い用途がさらに浸透し、金額ベースで約370億円(家庭用・本紙推定)にまで成長した。今春は、反動で家庭用は減少しているものの、戦略カテゴリーとしての活性策は健在で、裾野がさらに拡大している。半面、原料の大半を海外に依存する特性上、世界的なコロナ禍や中国の旺盛な需要などの影響は必至で周辺環境は依然予断を許さない。コストや需要に見合う随時の価格適正化は健全成長には不可欠といえ、これを前提とした付加価値カテゴリーとしての拡大が期待される。(村岡直樹)

 ●内食・巣ごもり・生使いで伸長

 市場は20年、新型コロナによる内食増や巣ごもり需要を受け、家庭用が大きく拡大、金額ベースで前年比約25%増となる370億円に到達した。近年安定して成長してきた同市場だが、キャノーラ油(約440億円)、オリーブオイル(約430億円)との差を縮小するとともに、食用油屈指の巨大カテゴリーに躍り出ている。

 新型コロナによる生活様式の変化が追い風となったのは間違いないが、同市場ではこれに加え、「かける」「あえる」などの生使い用途がさらに後押しした。ごま油は元来、中華などの加熱用途で知られてきたが、食用油の健康価値への見直しを受けて、“そのままで楽しむ”シーンが拡大した。チョイ掛けや味変、意外で楽しいフードペアリングなどによりトライアルが進み、使用頻度の増加につながった。

 一方で、業務用市場は外食産業向けが大きく減少。GoToキャンペーンなどで一時は盛り返しを見せたが、インバウンドの消失や通年での外出自粛の影響もあり、マイナスを強いられた。ただし、調味料や加工食品向けの加工用は通年で需要をキープし、風味や品質で評価が高いことを再度示した形となった。

 この状況下、21年度は反動を受ける形で、家庭用は前年割れの状況。ただし、19年対比では増加し、業務用は増加に転じ、加工用も安定して推移している。家庭用の反動も秋以降薄まることが予想され、総じて増加傾向に転じる見込みが高い。

 また、2月にかどや製油から発売されたごま油初のトクホ「健やかごま油」の影響で、健康的側面からの需要も拡大する可能性が強い。

 さらに、フルラインメーカーでは日清オイリオグループが「日清純正香りひき立つごま油」「日清ヘルシーごま香油」で大容量タイプを提案。要望に対応するもので、反響が見込まれる。J-オイルミルズでもプラ60%減の紙パック品「AJINOMOTO 純正ごま油」を商品化するなど、環境配慮への関心増を背景に注目される。

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