糖質最前線バランス食特集
糖質最前線バランス食特集:トピックス=京都市で国際シンポジウム 協力体制など議論
●グローバルヘルス掲げる
「第3回コメとグローバルヘルス~コメとコメ糠の科学とファイトケミカルズ」と題した、世界中の著名な研究者が一堂に会する国際シンポジウムが昨年11月29~30日、京都市左京区国立京都国際会館で開催された。
過去2回のテーマ「疾病予防」に対し、今回「グローバルヘルス」を掲げ、コメや米ぬかを切り口に、健康増進に必要な世界レベルでの連携や協力体制について議論した。国内外から研究者や業界関係者ら約500人が参加。主催は、The Study Group of Rice and HealthJapan。米ぬか研究のパイオニア・築野食品工業が事務局を務めた。
開会に当たって、築野富美築野食品工業社長は「当社は、創業50周年記念としてこのシンポジウムの初回、60周年に第2回、そして70周年の今回、3回目開催となり、喜ばしい限り。長年、こめ油を展開する中で、米ぬかの有効成分研究を進めてきた。まさに米ぬかこそわれわれの人生そのものだ。社業を通じて、世界中の人々の健康と幸せな毎日を実現するため、精進を続けたい」と誓った。
基調講演では、同シンポジウム組織委員長・宮澤陽夫東北大学教授が「コメとこめ油による人々の健康増進」をテーマに「世界人口は、コメが主食のアジア中心に増加し、気候変動が世界を飢餓に陥れる懸念もあり、対応する品種改良が急務となっている。同時に、コメや米ぬかには多くの機能性成分が含まれる。中でもがんや糖尿病、認知症予防に有効で、各種製品に有効活用されている。世界中の人々が薬に頼らず、毎日の食事で健康長寿を享受できる社会の実現に貢献したい」と述べた。