糖質最前線バランス食特集

糖質最前線バランス食特集:トピックス=はくばく、日本人の食物繊維摂取源に穀物を推奨

総合 2019.04.10 11860号 07面

日本人の食物繊維摂取源(16年国民健康・栄養調査報告)1位は「コメ」で1日当たり1g、2位「パン類」0.8g、3位「うどん・中華麺類」0.5gと続き、ご飯や食パン類は、食物繊維が豊富な食材とはいえないが、量を食べることにより、重要な摂取源となっている。

一方、糖質の摂取量を減らすことで、体を“脂肪ため込みモード”にするインスリンの分泌が抑えられる低糖質ダイエットが普及している。だが、糖質が多い主食を制限すると、短期間に一定効果が得られるものの、糖の消化・吸収をゆっくりにする食物繊維が不足するデメリットもある。

そこで穀物カンパニーのはくばくは、食物繊維量が豊富な穀物の摂取を推奨する。例えば玄米や雑穀など、外皮や胚の部分を残した全粒穀物は、食物繊維が多いうえ、胚芽などに含まれるビタミン・ミネラル、ポリフェノールなど微量栄養素の宝庫でもある。

全粒穀物の効用研究は世界各地で進み、糖尿病や心血管疾患、がん、脳卒中など主要死亡原因ともなる疾患が、全粒穀物の摂取で予防できることが判明している(グラフ)。

一方、麦ご飯に用いられる大麦は、外皮を取り除いて精製しているため全粒穀物とは言えないが、水溶性食物繊維「β-グルカン」が粒の中までぎっちりと詰まっている。

現に、白米茶わん1杯(150g)に含まれる食物繊維量は0.5gだが、これにもち性大麦(もち麦)を3割混ぜると食物繊維量は2.4gに増加する。

重要なのは、摂取した糖の吸収を抑えることだ。これは、食品に含まれる糖以外の栄養素の質や量、食品の形状、調理法によって違いが出る。

そこで、食品やその加工状態ごとに血糖値の上がりやすさを示す指標「GI(グライセミック・インデックス)」が用いられ、これが高いほど食後血糖値が上がりやすい食品となる。大麦は食物繊維が豊富で、穀物の中ではGIが低い特徴がある。

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