こうや豆腐特集
こうや豆腐特集:18年こうや豆腐製造量は3.3%増
こうや豆腐は、ほぼ100%が長野県内で製造されている。長野県凍豆腐工業協同組合のまとめによると、主要メーカー5社の18年原料大豆使用量は1万7724t、歩留まり率45%で推計した製造量は7975.8tで、前年を3.3%上回った。
こうや豆腐の需要はこれまで、数年おきにブームの隆盛を繰り返している。製造量のピークは04年で、こうや豆腐のダイエット効果などがTV番組などで頻繁に取り上げられた結果、1万1369tまで伸びた。
以降、3~4年のスパンで段階的な減産が続いていたが、こうや豆腐による脂質代謝の促進機能や粉豆腐の市場提案が進んだ14年秋ごろから再び上昇。13~15年は8600t台に戻したが、17年は反動減で8000tを割り込み、現在はピーク時の7割程度に縮小している。
減産の背景には、原材料価格や人件・物流費といったコストの上昇を受け、価格据え置きで容量を減らす実質値上げの影響も。一口サイズなどのカット商品や粉豆腐が拡大していることも、数量ベースの縮小に拍車をかけている格好だ。
主原料の輸入大豆は、相場高が続く。米シカゴ相場は昨年8月以降、1ブッシェル(容量35L、約27.2kg)当たり9ドル前後で推移。今年5月に入って一時8ドル程度まで下がったが、先行きは不透だ。飼料用のGMO大豆が世界規模でシェアを広げ、食品原料に用いられるNon-GMO大豆は「グルテンフリー」ニーズの拡大などを背景に、今度、さらに価格上昇が予想される。