関西版 予約殺到・ニューミュンヘン神戸大使館オープン
大震災から三年目の春を迎えた「神戸」は全面復旧にはまだ長い道のりが残されているものの、ファション神戸の表情は急テンポで取り戻しつつあり、観光客も日々増加傾向となりゴールデンウイークには全国各地からどっと観光スポットに押しかけ活気あふれる神戸の再現となった。
一足早く、神戸っ子の歓声の中で昨年12月に再建オープンした「ニューミュンヘン神戸大使館」は、三〇年にわたり培ってきた無数のファンが待ち望んだ開店とあって、オープン時はもとより今も超の字のつく盛況が続いている。
新生「大使館」は新戦力としてサッポロビール㈱の技術協力を得て館内に地ビール醸造工場を設け、ここでしか飲めない「神戸大使館ビール」を提供、好評を博している。
石造りのヨーロッパ調の外観は、異人館の街・神戸のムードにフィットし、道ゆく人がさも当然のように誘い込まれていく。店内は華やかにスマートに構築されているが、建物自体は、地下一階・地上八階建てで一階~三階が一般客用、四階・七階・八階が宴会使用となっている。
その宴会は、オープン時から予約が殺到、常に満席の状態が続き、この要望に応えるため他の使用目的で活用していた六階を改装しゴールデンウイークの前に和食の宴会場(全館収容人員六〇〇人)として拡充対応した。
文字通り順風満帆の滑り出しであるが、人気の源泉はどこにあるのか、㈱ニューミュンヘン管理部長(神戸地区担当)石山康弘氏に改めて聞いた。
「昭和39年6月に当時としては神戸で最大の本格的ビアレストランとして開店。以後三〇年にわたり市民の皆様に親しまれてきました。今回の被災に際しても大変なご声援とご支援をいただき感激の裡に再開に漕ぎ着けましたが、オープンをこれほどまでに待ち望んでいただいていたのか、連日、感激・感動のお言葉を頂戴、三〇年という年月の重みを改めて痛感しました」
「和・洋・中華を網羅し総メニュー数は約一五〇アイテムをご用意しており、平日で平均一〇〇〇人、土・日曜は約一五〇〇人のご来店となっています。客単価は約三〇〇〇円となっていますが今後の課題の一つは客単価のアップにどう取り組むかであり、宴会場の増設も方策の一手段です」
「神戸大使館ビール(P・Mグラス五三〇円)も予想どおりの評価を得て人気もうなぎ上りの状況にありますが、特に女性に人気があり一層意を強くしています。人気のメニューは、若鶏の唐揚げ(七九〇円)、かに爪フリッター(九〇〇円)、フランクフルト・ソーセージ(六〇〇円)、グリルソーセージ盛り合せ(一二〇〇円)など」
「初年度売上げ目標も当初一三億円として発進しましたが、上方修正して一五億円が課せられています。ともかくお客様に心底から喜んでいただけるよう全員が頑張っています」
▽営業時間=年中無休。平日・日祭日ともに午前11時~午後11時▽所在地=神戸市中央区三宮町二ー五-一八▽予約電話=078・391・3656