パウチ惣菜特集

惣菜・中食 2019.07.10
パウチ惣菜特集

 高齢者・単身世帯や働く女性の増加など社会構造の変化を背景に、惣菜市場は10兆2518億円と右肩上がりを続ける中、パウチ惣菜はその簡便性・保存性の高さなどからひときわ脚光を浴びている。中でも近年は減塩や無添加など健康志向を反映した商品が増えてきた。また、日本食の再認識や訪日外国人の増加などを背景に和惣菜に対する人気が高くなっているほか、外食や食料品スーパー(SM)向けに素材系商品を投入するなど、さまざまなニーズに対応していくことが求められている。2018年のパウチ惣菜の市場規模はついに7000億円の大台を突破。封を開ければすぐに食べることができるといった即食性が高く評価され、忙しい現代人にとっては手頃な簡便食となっている。メーカー各社の業績は比較的好調だが、新規参入が増えて競争は激化。生産ラインを増設して対応するメーカーも一部で見られ、新商品を軒並みラインアップしていく体制に入っている。本特集では、メーカー、小売業の取組みを通じて、パウチ惣菜市場の動向と展望をまとめた。(小澤弘教、徳永清誠、立川大介、福島厚子、三井伶子、山本仁、藤村顕太朗)