パウチ惣菜特集
高齢者・単身世帯や働く女性の増加など社会構造の変化を背景に、惣菜市場は10兆2518億円と右肩上がりを続ける中、パウチ惣菜はその簡便性・保存性の高さなどからひときわ脚光を浴びている。中でも近年は減塩や無添加など健康志向を反映した商品が増えてきた。また、日本食の再認識や訪日外国人の増加などを背景に和惣菜に対する人気が高くなっているほか、外食や食料品スーパー(SM)向けに素材系商品を投入するなど、さまざまなニーズに対応していくことが求められている。2018年のパウチ惣菜の市場規模はついに7000億円の大台を突破。封を開ければすぐに食べることができるといった即食性が高く評価され、忙しい現代人にとっては手頃な簡便食となっている。メーカー各社の業績は比較的好調だが、新規参入が増えて競争は激化。生産ラインを増設して対応するメーカーも一部で見られ、新商品を軒並みラインアップしていく体制に入っている。本特集では、メーカー、小売業の取組みを通じて、パウチ惣菜市場の動向と展望をまとめた。(小澤弘教、徳永清誠、立川大介、福島厚子、三井伶子、山本仁、藤村顕太朗)
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◆パウチ惣菜特集:健康志向反映商品が増加、競争は熾烈に
惣菜 特集 中食 2019.07.10◆ニーズの多様化に対応 高齢者・単身世帯や働く女性の増加など社会構造の変化を背景に、惣菜市場は10兆2518億円と右肩上がりを続ける中、パウチ惣菜はその簡便性・保存性の高さなどからひときわ脚光を浴びている。中でも近年は減塩や無添加など健康志向を反映した…続きを読む
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パウチ惣菜特集:日本アクセス レッド・オーシャンへ“健康軸商品”で挑む
惣菜 特集 中食 2019.07.10●水産素材アイテム投入 ロス削減に貢献、市場拡大を見込む 日本アクセスは、参入メーカーが増えレッド・オーシャン(競争の激しい既存市場)化してきている包装惣菜市場に、健康を軸とした商品ラインアップで差別化を進める。チルド包装惣菜のブランド「Delcy…続きを読む
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パウチ惣菜特集:ファミリーマート 定番商品を磨き上げ、女性客開拓へ寄与
惣菜 特集 中食 2019.07.10ファミリーマートはパウチ惣菜を食卓に登場する頻度の高い定番品を中心に商品を磨き上げる。パウチ惣菜含むおかずやつまみ商材を「お母さん食堂」のシリーズで展開し、店頭で訴求力も高めている。40代の女性客を中心に客層を開拓し、大幅に売上げをアップしているとい…続きを読む
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パウチ惣菜特集:フジッコ 食シーン拡大へアレンジレシピ提案
惣菜 特集 中食 2019.07.10【関西】フジッコの「おかず畑おばんざい小鉢」シリーズの19年3月期は、前年実績の約2倍を売り上げるなど大きく伸長。サラダ3品の発売などアイテム拡大があったが、既存品で主力の和風惣菜が特に好調だった。今期は食シーンの拡大へアレンジレシピ提案に注力するほ…続きを読む
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パウチ惣菜特集:ヤマザキ 良品づくりに一丸 強み生かし市場獲得
惣菜 特集 中食 2019.07.10【中部】原料から産地とタッグを組む垂直統合型を武器に、「もう一品」シリーズなどを展開するヤマザキ。原料へのこだわりは、福島吉岡漁業協同組合と取り組む真昆布養殖の副産物である「早採りコンブ」の活用ほか、ヤマザキグループ総合研究所での(1)12種の微生物…続きを読む
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パウチ惣菜特集:プリマハム 多彩なニーズに対応 糖質ゼロなどサラダチキン投入
惣菜 特集 中食 2019.07.10プリマハムは、好調なサラダチキンのバリエーションを広げ、ラインアップを充実させている。今春、塩分25%カット・糖質ゼロのサラダチキンを投入。使いやすい切り落としタイプや常温販売タイプ、少量使い切りパックなど、さまざまなニーズに対応した商品を揃えている…続きを読む
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パウチ惣菜特集:明治 「デイリーリッチ」スープ・カレーに注力 売場構築を推進
惣菜 特集 中食 2019.07.10明治はパウチ型容器で15アイテムを揃える「デイリーリッチ」のスープ・カレーに注力した拡販策を進める。2015年秋の発売以来課題となっていた、わかりやすい売場構築を積極的に進め、さらなる成長を目指す。昨秋には、チルド洋風食品として初めて日本野菜ソムリエ…続きを読む
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パウチ惣菜特集:ケンコーマヨネーズ 業務用、素材系商品投入で成果
惣菜 特集 中食 2019.07.10●LLサラダの小型化戦略進める ケンコーマヨネーズは、サラダ・総菜事業で新たに素材系商品を投入したことで、全体の売上げを押し上げる成果を上げている。また、業界で初めて開発したロングライフ(LL)サラダの「ファッションデリカフーズ(FDF)」は、人手…続きを読む
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パウチ惣菜特集:石井食品 新ビジネスモデル確立、キーワードは「地域と旬」
惣菜 特集 中食 2019.07.10無添加調理(製造過程では食品添加物を不使用)で商品作りを進めている石井食品は、PB商品の伸び悩みやし烈な価格競争の影響もあり、新しい取組みでマイナス分を補え切れず年度末決算は減収減益となった。2019年度は販売チャネルシフトを進めて働き方の効率化や利…続きを読む