昆布茶特集
屈指の伝統産業として安定推移が続く昆布茶市場。日本独自の嗜好(しこう)品だが、かねてより料理用途の拡大が飲用需要の減少をカバーする構図が継続する。20年は新型コロナの影響による内食需要の増加で家庭内での料理用途と飲用需要が拡大。半面、大袋・大容量製品など数量面でボリュームゾーンである業務用(外食向け)需要が大きく落ち込み、数量減、金額微増で着地したと推定される。今シーズンはアレンジ性を生かした新提案やSNSでの本格発信、前期実施された共同戦略などが反響やリピートにつながるかに要注目。業界サイドの活性化への努力が実を結ぶことに期待したい。(村岡直樹)
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◆昆布茶特集:家庭内料理用途、継続拡大へ 競合コラボ・SNS発信など新施策
嗜好飲料 特集 2021.10.06屈指の伝統産業として安定推移が続く昆布茶市場。日本独自の嗜好(しこう)品だが、かねてより料理用途の拡大が飲用需要の減少をカバーする構図が継続する。20年は新型コロナの影響による内食需要の増加で家庭内での料理用途と飲用需要が拡大。半面、大袋・大容量製品…続きを読む
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昆布茶特集:料理用=内食需要増加で浸透進む
嗜好飲料 特集 2021.10.06昆布茶の料理用途は独自のうまみや優れた水溶性・簡便性を生かし、顆粒・粒状タイプ製品を軸に浸透が進んでいる。20年は新型コロナによる内食需要の増加を受ける形でさらに加速、これまでの「隠し味」や「だし」としての活用はもちろん、米飯メニューやパスタ・鍋物な…続きを読む
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昆布茶特集:加工用=着実に裾野拡大
嗜好飲料 特集 2021.10.06加工食品向け(本紙では昆布茶の「加工用」と定義、惣菜向けも含む)昆布茶需要は、優れたおいしさやうまみ、水溶性や扱いやすさなどを生かし、スナック菓子や米菓、冷凍食品や惣菜、さらにはメニューソースなどさまざまな分野で着実に裾野を拡大している。 ポップコ…続きを読む
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昆布茶特集:輸出用=インバウンド消失も「UMAMI」で商機
嗜好飲料 特集 2021.10.06昆布茶の輸出(海外)需要は欧米・アジアなどで堅調なものの、新型コロナ感染拡大による東京2020大会の延期・無観客実施などで、かねて期待されていた海外へのインバウンド需要が消失した。一方で昆布茶のおいしさの源泉となる「UMAMI(ウマミ)」は依然国際的…続きを読む
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昆布茶特集:飲用=消費量低迷も商機あり
嗜好飲料 特集 2021.10.06飲用需要の低迷は1990年代から顕著化し、コーヒーやミルクティー、抹茶などプレミックスタイプ飲料の台頭・定着がこれを加速化。また、喫茶店(外食産業)での定番落ちや歳時連動での“振る舞い昆布茶”の慣習消失に代表される喫食回数の減少などもあり、消費量が回…続きを読む
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昆布茶特集:健康価値で新需要開拓 腸内環境改善・ミネラル補給など
嗜好飲料 特集 2021.10.06優れた利便性や風味を生かした料理用途が進む昆布茶だが、コロナ下で新たに生まれた健康志向へ向け、新需要開拓の可能性が高まっている。昆布茶の原料である昆布は、高い吸収率が特徴のミネラル、「フコイダン」や「アルギン酸」など豊富な栄養成分を含有。いろいろな健…続きを読む
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昆布茶特集:玉露園食品工業 市場活性化策多岐に SNSにも本格着手
嗜好飲料 特集 2021.10.06玉露園食品工業は1916(大正5)年の創業以来、昆布茶最大手として多岐にわたる市場活性化策を展開している。原料や品質、安全性、おいしさへのこだわりや技術力・ブランド力を武器に、多彩なメニューでの料理用途の積極提案や、夏場を含めたアイス昆布茶などによる…続きを読む
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昆布茶特集:日東食品工業 コラボ販促企画好評 通販サイトをブラッシュアップ
嗜好飲料 特集 2021.10.06日東食品工業の21年8月期昆布茶売上高は、家庭用ルートは堅調に推移したものの、コロナ禍で業務用ルートが大苦戦を強いられ、前年実績を下回る結果となった。 同社の昆布茶シリーズは、定番の「昆布茶160g缶」「果肉うめ昆布茶120g缶」などの缶物や袋物、…続きを読む
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昆布茶特集:不二食品 料理用途訴求を強化 9月にバラエティーパック発売
嗜好飲料 特集 2021.10.06不二食品は、コロナ禍に伴う調味料用途の使用機会の増加で、家庭用売上げが大きく伸長している。同社ではSNSを通じたレシピ発信や、試供品を添付したレシピブックの配布など、さらなる料理用途の訴求を強化。3月から9月末まで、店頭で計約15万冊のレシピブックを…続きを読む
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昆布茶特集:北海道産昆布20年生産量 2年連続過去最低 21年も低水準予想
嗜好飲料 特集 2021.10.06北海道全域の漁業協同組合で構成される、北海道漁業協同組合連合会(北海道ぎょれん)による20年度(4~3月)の道産昆布の供給量(生産量)は、1万2873tと2年連続で過去最低の水準となった。21年度予想も約1万3000tと非常に低い水準となる見込みで、…続きを読む