ジャム特集
2022年ジャム業界は、13年以来9年ぶりとなる値上げに踏み切った。業界トップのアヲハタが21年11月に22年2月1出荷分から価格改定を実施すると発表。スドージャムも21年12月に22年3月1日出荷分から価格改定すると発表。加藤産業は22年1月に4月1日納品分から価格改定すると発表。その他メーカーも値上げを実施したもよう。紙カップジャムについては、複数のメーカーで、「値頃感」が重要との判断から、価格据え置きで内容量を減量するなどの対策を行ったようだ。ジャム類の果実原料や砂糖、糖液、スプレッド類の主原料である油脂類の価格が高騰。さらに、包装資材、燃料・電気などのエネルギーコスト、物流費なども高騰し、企業内でコストを吸収する限界を超えたため値上げを実施した。ただ、コスト増加分をそのまま価格に転嫁できたわけではない。アフターコロナで世界経済が動きフルーツ需要の増加が見込まれ、ウクライナ情勢で食料の囲い込みの動きも見られる。さらに、20年ぶりという円安など為替リスクも顕在化している。(青柳英明)
-
◆ジャム特集:9年ぶりの価格改定へ 21年家庭用生産数量、反動減も19年比増
スプレッド 特集 2022.05.202022年ジャム業界は、13年以来9年ぶりとなる値上げに踏み切った。業界トップのアヲハタが21年11月に22年2月1出荷分から価格改定を実施すると発表。スドージャムも21年12月に22年3月1日出荷分から価格改定すると発表。加藤産業は22年1月に4月…続きを読む
-
ジャム特集:アヲハタ 「まるごと果実」好調に
スプレッド 特集 2022.05.20アヲハタの前期(21年11月期・20年12月~21年11月)の家庭用ジャム・スプレッド類の実績は前年比2%減の約117億円で推移した。20年度が、コロナ禍に伴う、在宅時間の高まりにより家庭で朝食を食べる機会が増加したことが寄与し大幅増を達成したことの…続きを読む
-
ジャム特集:明治屋 「果実実感」の配荷拡大
スプレッド 特集 2022.05.20明治屋の前期(21年3月~22年2月)のジャム類売上げは、主力の「果実実感ジャム」が前年比6%増と好調に推移した。国産原料にこだわった「日本のめぐみ」は、同10%減と苦戦。徳用の「ファミリータイプ」も5%減となった。 今期(22年3~4月)の状況は…続きを読む
-
ジャム特集:スドージャム 用途拡大への提案強化
スプレッド 特集 2022.05.20スドージャムの21年12月期(21年1~12月)の実績は、前年比2%減で着地した。20年度が、コロナ禍による在宅傾向の高まりを背景に内食化が加速したことなどで増収となったことの反動で減収となった。 アイテム別概況では、同社の成長をけん引する「信州須…続きを読む
-
ジャム特集:ソントン スプレッド類伸び示す
スプレッド 特集 2022.05.20ソントンの前期(20年3月期)の家庭用ジャム類・スプレッド類トータルの実績は前年をわずかに下回って着地した。コロナ禍以降の家庭内需要の増加で、20年度の実績が伸長したことの反動を受けた格好だ。 ジャム類とスプレッド類別では、ジャムは前年実績を割り込…続きを読む
-
ジャム特集:信越食品工業 小ロット生産に勝機が
スプレッド 特集 2022.05.20「大手メーカーではできない小ロット生産などの強みが、結果に結び付き始めている」と話す、信越食品工業の雨宮宏和社長。「さまざまな要望、受注に応えていくため、常に技術力のレベルアップを図っていく」とする。 取引先の間では、イチゴやブルーベリーなどの定番…続きを読む
-
ジャム特集:加藤産業 「手造りジャム」に評価
スプレッド 特集 2022.05.20加藤産業の21年10月から22年3月までのジャム・スプレッド類(カンピー、グリーンウッド)の売上高は、前年比6%増となっている。3年目を迎えるコロナ禍では、販促時の爆発的な販売の伸びは見られないものの、得意先からアプリやクーポンの商品で採用される機会…続きを読む
-
ジャム特集:森食品工業 アンズジャム認知に注力
スプレッド 特集 2022.05.20国内有数のアンズ生産量を誇る長野県千曲市の森食品工業。産地メーカーとして手掛けるアンズジャムや、多彩なリンゴ加工品などを展開する。 「アンズジャムはニーズが限定的で、関西エリアなどでは認知度も低い」と同社。 100年以上の歴史を持つ国産アンズジャ…続きを読む
-
ジャム特集:デイリーフーズ 多彩な展開で需要開拓
スプレッド 特集 2022.05.20業務用、家庭用で多彩なジャム、果実加工製品を展開するデイリーフーズ。「昨年よりは落ち着いているものの、コンシューマー向けの動きは良好」(國広義信社長)で、「業務用も完全ではないが回復傾向。“ウィズコロナ”で本格的な営業活動、取引先とのコミュニケーショ…続きを読む
-
ジャム特集:寿高原食品 高付加価値型品は必須
スプレッド 特集 2022.05.20寿高原食品は、100年を超える歴史を持つ果実加工のパイオニア。家庭用ジャムは、コロナ禍の内食傾向などで堅調な売れ行きが続き、「原料の産地、品種などに訴求ポイントを置いた高付加価値型の商品展開で、販路拡大を目指す」(同社)構えだ。 業務用関連も「ゴー…続きを読む