昆布茶特集

飲料 2020.10.07
昆布茶特集

 日本独自の嗜好(しこう)品であり、屈指の伝統産業でもある昆布茶市場が需要期を迎えている。「最古のインスタント飲料」として古くから親しまれている同市場だが、近年では料理向け需要の拡大に伴い、消費構造が大きく変化。安定市場として金額ベースでは長く50億円前後の規模を維持しているが、飲用需要の停滞を料理用途がカバーする構図が続いている。20年は、新型コロナの影響で家庭用分野では飲用・料理用ともに増加したものの、外食など業務用分野が大きく減少。ただ、今秋冬はアレンジ性を生かした新提案の兆しや、競合の垣根を越えた協働戦略など新たな動きも見られ、需要喚起と裾野拡大に期待が寄せられる。(村岡直樹)