チーズ特集
新型コロナウイルス感染症拡大の中にあって間口を拡大し、家ナカ需要の取り込みをはじめ新たなユーザーを獲得してきたチーズ市場だが、2022年はこれまでの堅調な伸びから一転、やや踊り場感が出てきているようだ。国際的に高まる乳製品需要などを背景に、輸入原料チーズ相場は暴騰し、今春大手メーカー中心の値上げを実施。秋には再び値上げが予定され、消費マインドがさらに冷え込む懸念が強まっている。ウクライナ危機による酪農経営への圧迫もあり、生産・供給体制も厳しさを増しているのが現状で、特に嗜好(しこう)品としても位置付けられるチーズに対して、消費者の反応はよりシビアになってきていると言って良い。形勢逆転の糸口となるのが、チーズ本来の持つ価値や魅力の発信であり、各メーカー・商社などは食べ方やシーン提案など、多角度からエンターテインメント性の高い情報発信を強め需要創出に注力している。新たな成長カテゴリーも生まれ、まだまだ成長余力を秘めた同市場の動きが注目される。(小澤弘教)
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◆チーズ特集:本来の価値・魅力を発信へ 新成長カテゴリーに期待
乳肉・油脂 2022.09.02新型コロナウイルス感染症拡大の中にあって間口を拡大し、家ナカ需要の取り込みをはじめ新たなユーザーを獲得してきたチーズ市場だが、2022年はこれまでの堅調な伸びから一転、やや踊り場感が出てきているようだ。国際的に高まる乳製品需要などを背景に、輸入原料チ…続きを読む
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チーズ特集:主要チーズ輸出国・地域の対応 供給タイトに、値上げ基調継続
乳肉・油脂 2022.09.02●ウクライナ情勢が影響 世界的に生乳生産量はタイトな状況にあるが、主要国・地域内でのチーズ需要は高い水準で推移している。環境負荷軽減や、種々の要因による経営圧迫で離農する酪農家も増加傾向にあって、乳牛頭数を増やすことができず、大規模経営者もカバーし…続きを読む
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チーズ特集:価格改定 消費冷え込み懸念 拡大へ需要喚起待ったなし
乳肉・油脂 2022.09.02世界的な乳製品相場の高騰や種々の生産コストの上昇による酪農経営の圧迫などが複合的に作用し、今秋からチーズの価格改定が予定されている。春に大手メーカーを中心に値上げを行ってから間を置かずに実際される再値上げとなるため、消費マインドの冷え込みが懸念される…続きを読む
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チーズ特集:チェスコ 重点商品を集中販売 基本4販路、独自性発揮
乳肉・油脂 2022.09.02チェスコは今期(23年2月期)、デパート、直販、業務(問屋ルート)、量販の主力4業態への注力を継続し、商品面で同社の強みをあらためて発揮する戦略をとる。重点アイテムをタイプ別に設定し、集中販売を推進。得意とする限定品の投入なども推進し、市場の活性化へ…続きを読む
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チーズ特集:野澤組 利用シーン啓発図る 自社アプリで情報発信
乳肉・油脂 2022.09.02野澤組は、原料相場の高騰など厳しい市場環境が続く輸入チーズ市場で、さらなる利用シーンの拡大へ向けて啓発の加速度を増していく考えだ。小売での露出アップや、自社アプリを活用した使い方提案などに注力し、今秋から来春へ向けて企画や新商品投入などの積極策を進め…続きを読む
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チーズ特集:ラクト・ジャパン サプライヤー関係強化 供給網堅持・開拓を
乳肉・油脂 2022.09.02ラクト・ジャパンは、高止まりの続く国際相場の動向をにらみ、安定供給を補完しようとサプライヤーの関係・開拓強化を進める。同社の持つ広範な供給網を堅持しながら、ハンドリングしやすいIQF(個別急速冷凍)などを活用したアイテムなどを引き続き国内市場に展開。…続きを読む
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チーズ特集:エフ アール マーケティング ブリーチーズ、楽しみ方の幅拡大
乳肉・油脂 2022.09.02●ラクレット2桁増に エフ アール マーケティングの22年2月期「ル・ルスティック」ブランド取扱物量は、メーカー出荷ベースで前年比2%減で推移した。原料環境の厳しさが増す中、主力の「同ブリー」が苦戦したが、「同ラクレット」が孤軍奮闘し、マイナス分を…続きを読む
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チーズ特集:東京デーリー 原価対応へ戦略推進 価格・容量変更も適宜
乳肉・油脂 2022.09.02東京デーリーは23年3月期、高騰する原価に対応する種々の戦略を進め、高付加価値商品の投入や需要喚起策の展開を両面で進める。健康市場をとらえた新商品や、オンラインセミナーによる食べ方・利用の仕方の提案などを広く訴求。価格改定や容量変更なども市場に対応し…続きを読む
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チーズ特集:雪印メグミルク 「体験価値」提案で需要を底上げ
乳肉・油脂 2022.09.02雪印メグミルクは23年3月期、チーズの物性、味、栄養価といった商品価値をベースに、食べ方や食シーンなどの「体験価値」提案を進め、市場の活性化と底上げを目指す。家庭用では、価格改定などで消費者マインドが冷え込んだ第1四半期を経て、下期へ向けてチーズ本来…続きを読む
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チーズ特集:明治 「十勝」通年で30周年施策
乳肉・油脂 2022.09.02明治の22年3月期市販チーズ部門売上高は、前年比6.4%減の291億円で着地した。終売アイテムもあったが、市場ナンバーワンカテゴリーである「明治北海道十勝カマンベールチーズ」は前年をとらえ堅調に推移。21年8月から全国販売となった「同生モッツァレラ」…続きを読む
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チーズ特集:森永乳業 モッツァレラ、日常浸透へ注力
乳肉・油脂 2022.09.02森永乳業の22年3月期チーズカテゴリーは、前年比4%減の260億円で着地した。好調が続く「フレッシュモッツァレラ」は堅調に推移し、6Pデザートチーズ群も、在宅での生活スタイルにマッチし伸長した。今期は、引き続き「フレッシュモッツァレラ」に最注力し、カ…続きを読む
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チーズ特集:六甲バター ベビー50周年、ブランドを強化
乳肉・油脂 2022.09.02六甲バターは今期、発売50周年を迎えた「Q・B・Bベビーチーズ」のブランド強化を重点施策とし、アンバサダー起用やファンコミュニティー設立など多彩なプロモーションを展開する。変化の激しい環境下でも、消費者に選ばれ続ける唯一無二のブランドアイデンティティ…続きを読む
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チーズ特集:宝幸 価格対応へアイテム投下
乳肉・油脂 2022.09.02宝幸の22年3月期ロルフ事業は、売上高前年比2.3%増、売上数量同1.2%増で着地した。家庭用は前年を割ったものの、業務用でクリアした。ベビーチーズやスモークが売上高・数量ともに好調となり、業務用では外食チャネルが期間限定品採用で前年比2桁伸長するな…続きを読む
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チーズ特集:協同乳業 クリームチーズてこ入れへ
乳肉・油脂 2022.09.02協同乳業の21年度チーズ類販売実績は、ほぼ前年並みで着地した。クリームチーズは20年度の反動減となったが、サワークリームが業務用で伸長。迎えた22年度は、両アイテムを市販用・業務用ともに注力する方針で、特にクリームチーズは10月から刷新し、てこ入れへ…続きを読む
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チーズ特集:マリンフード 「スティリーノ」訴求強化
乳肉・油脂 2022.09.02マリンフードのチーズ部門22年12月期上期業績は、金額ベースで前年比4.8%増、物量ベースで同1.4%増と好調に推移。新商品投入や値上げ効果のほか、外食産業の回復など外的要因も寄与した。下期は長引く物価高騰の影響を踏まえ、ナチュラルチーズよりも価格が…続きを読む
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チーズ特集:ヨシダコーポレーション 9月に「かけるクリームチーズソース」投入
乳肉・油脂 2022.09.02ヨシダコーポレーションの前期(22年3月期)決算は減収減益で着地した。売上げの3分の2を占める家庭用商品は巣ごもり消費の反動減に加え、採算が合わない取引を意図的に減らした点も減収要因となった。業務用商品は引き続きコロナ禍で外食全体の需要が低迷したが、…続きを読む
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チーズ特集:伊藤ハム 「キリ&スティック」伸長
乳肉・油脂 2022.09.02伊藤ハムのチーズ部門(ベルチーズ)の前年実績(21年1月~12月)は、前年のコロナ禍での特需(巣ごもり需要の拡大)の反動で、金額ベースで前年比7.4%減、重量ベースで同9.8%減と前年割れとなったが、19年度比では上回っている。 主力のキリシリーズ…続きを読む
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チーズ特集:六甲バター ベビー50周年“夢中”を応援 西矢選手らが小学生と滑…
乳肉・油脂 2022.09.02六甲バターは8月23日、東京都足立区のムラサキパーク東京で、「QBB SKATER'S DAY」を開催した。「Q・B・Bベビーチーズ」のブランドアンバサダーを務める、東京五輪金メダリストの西矢椛選手、同大会日本代表の白井空良選手らがゲストとして来場し…続きを読む
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チーズ特集:ファンデリー カルシウム2倍のチーズケーキ 森永乳業とコラボ
乳肉・油脂 2022.09.02健康食宅配サービス「ミールタイム」を展開するファンデリーは、森永乳業とのコラボ商品を1日から発売する。森永乳業の展開する「クラフト 100%パルメザンチーズ」を使用したチーズケーキで、通常のチーズケーキ(ベイクドチーズケーキ)に比べて約2倍のカルシウ…続きを読む